銀輪日報

本と自転車旅とB級グルメ

外国見聞

パリジャン!リベラシオン勲章博物館 (191201)

「みんなの頑張りで首都はだいぶ解放できたぜ。最初の偉大な勝利だな。クソどもをパリから蹴散らすまでもうちょい頑張ろうぜ。レジスタンスに是非参加しよう。全員の力で敵を封じ込めるのだ。木を切って、塹壕掘って、バリケードを築こう。俺たちは勝者にな…

ミュンヘン レール&バイク (141115)

サドルの位置が高すぎてつま先しか地面につかないホテルのチャリを借りて、ドイツ名物そのまま電車にチャリを持ち込める輪行で街に向かった。 ドイツ国鉄の車輌は大きく、つり革の輪っかの位置が高さ2mの位置にあることに驚いた。45分程でミュンヘン中央駅に…

Innotrans2018 (180922)

1849年創業チェコ共和国の老舗CZ Loko a.s.社謹製EffiShunter1000入替機関車。世界の三歳児の通過儀礼、きかんしゃトーマス的な体育会系泥臭さを残しながらもイタリア向けに伊達にキメたスポーティなルックスが大多数を占める流線形を基調としたオリコウサン…

セビリアでコロンブスの卵を見つけた! (190625)

2019.06.25 18.6km セビリア、三日目。今日も雲ひとつない青空だ。お日様がギラギラと照りつけるけどカラっと過ごしやすい。僕は借りものの自転車であてもなく運河沿いを流した。しょぼいママチャリをギコギコ漕いでいるだけなのだが気分爽快だ。ここ数週間…

東欧のパリ、ブダペストをシェアサイクルbubiで自転車散歩 (160605)

2016.06.05 23.5km 南蛮人曰くリトル・パリ、そんな美しい街ブダペスト中心をネットワークする貸し自転車bubiを利用した 端末にクレジットカードを差し込み電話番号、電子メールを入力する。不思議なことに長時間使えば使うほど割高になっていくシステム、例…

アテネ最高峰リカヴィトスの丘からアクロポリスとエーゲ海を一望する (180911)

2018.09.11 33.1km マウンテンバイカーよろしく肩に自転車を担ぎ上げ、標高277mのリカヴィトスの丘からアクロポリスを見下ろした。ピーカンの空の下遠くエーゲ海まで見渡せる街一番の展望ポイントだ。古いアテネの街並みは坂道や一方通行が多く、また狭い車…

ナショナル・モール自転車ツアー(190503)

2019.05.03-2019.05.05 5/3 ナショナルモール Run ⒎5km スマホと探究心をポケットに夜明け前の北東15番通りを南に向った。キリッと澄んだ空気が心地よい。ワシントンモニュメントに着く頃には太陽がのぼりはじめた。入念な都市計画で造成されたモール地区は…

ニューヨークセントラルパーク自転車ツアー (190429)

2019.04.29 10.6km TrekのT900タンデム自転車で参加。ガイドのフィリップ君は流暢にガイドを務めソツがないのだがなんとなくドライだ 後ろをあまり気にせずどんどん先に行ってしまうし、タイトな時間設定なのか遅れた人を待つことなく見どころでの説明を始め…

貸し自転車でゴールデンゲートブリッジへ!(190426)

2019.04.26 23km 一世一代のアメリカ旅行だ。ギッチリてんこ盛りに予定を詰め込んだ。カリフォルニア科学アカデミー見学後、予約と支払いは事前にネットで済ませておいたが「自転車は全部出払っちゃたから30分ほど待ってて、まあ焦らずにまだなら昼飯でも食…

レオナルドダビンチ国立科学技術博物館 ミラノ (151031 )

16世紀の修道院に陣どった博物館の入り口は閑散としており、ぽかぽか陽気に誘われて近所のちびっこ達が無邪気に駆け回っている。そのゆるすぎる雰囲気にちょっとためらうも折角だからちょっと覗いていこうと10ユーロ払った。 展示物はオランダ料理のレシピか…

『惑星空間へのロケット』ヘルマン・オーベルト@サイエンスミュージアム・ロンドン (151107)

1944年9月8日ナチスのV2ミサイルがロンドンを襲った。その日彼はこう言った「ロケットは完璧に動作したが、間違った惑星に着地した」。1928年ベルリンの展示会に出品されたロケットエンジンを前に、「皆さんが生きている間に、人間が月面で仕事をする様子を…

パリのシェアサイクルVelib'に乗ってみよう その2

2019.11.30 34km 第一部を読んでチャリをゲットしたところだ。早速漕ぎ出そう trail7.hatenablog.com パリの目黒、モンパルナス発着としているが宿泊地に合わせて適宜アレンジしてね。あとシェアサイクルなんで疲れたりめんどくさくなったら、チャリを返却し…

パリのシェアサイクルVelib'に乗ってみよう その1

2019.11.30 34km めずらしく役に立ちそうなレポートをしてみるよ。もし憧れのスリの都パリへ行くチャンスが有れば是非、貸し自転車に乗って街を流してみよう。素晴らしい思い出になるはずだよ 大都会パリは厳しい世界だ。自転車も歩行者も信号なんて誰も守ら…

ソルマーノの壁@イタリア・コモ県 (190630)

2019.06.30 51.2km サハラの熱波が欧州大陸を覆う。連日の記録的猛暑がニュースを賑わす。コモ県は快晴、気温がどんどん上昇していく、屋外活動には危険な暑さだ。それでも僕はビアンキ・マンハッタン号を駆り世界屈指の激坂、ソルマーノの壁に取り付いた。…

スミソニアン航空宇宙博物館別館 (190505)

一世一代のアメリカ旅行もいよいよ最終日。小雨が降る肌寒い朝だ。ランファンプラザ駅まで地下鉄に乗り、そこからメトロバス路線5Aに乗車した。乗客は数人で途中乗車もなく意外とスムーズに運行された。市内を抜けると高速道路にはいり大きな国防総省の建物…

鏡泊湖と牡丹江 (181107)

鏡泊湖。中国国家重点風景景勝区だ。約1万年前の火山噴火による牡丹江のせき止め湖。身近な例では山中湖と同類だ。現在は風光明媚な夏の避暑地として賑わうとのことだ。 この湖のほとりに1933年満州国(1932-1945)文教部認可第一号の鏡泊学園が開校した。その…

シュマン・ランニングトラック、セントラルパーク Run 3.1km (190501)

夜明け前の地下鉄に乗って後悔。評判通りガラが悪い。車内はワークブーツ、ジーンズと黒のパーカーでキメた労働階級の英雄のゴツいアフリカ系のアンちゃん達でごった返す。残りはネイティブと冴えないヤンキーが数人。中国人は俺だけだ。煮ても焼いても美味…

ちょっとピンぼけ (190704)

「写真を撮る」とは、単にシャッターをきることではない。その瞬間に自分が何を感じたのかをさまざまな工夫によって表現することだ - ブレンダ・サーブ 「今はネットで写真を公開することができる。昔なら、靴箱の中にしまっておくだけだった。でも写真とい…

ノジャン原子力発電所に原子力の明るい未来を見た! (180915)

ジェノバ発パリ行きエールフランス1517便。共同運航便でオペレータはエールフランス傘下のオップ!。機材はこれまた同じグループ会社から売れ残りを適当にあてがわれたシティジェットのAvro RJ85 (1993-2002)。 ブリティッシュエアロスペース社謹製の地方路…

東京ドームに祇園精舎の鐘が鳴く 【マリナーズ6-ジャイアンツ4】 (190317)

まさにその一挙手一投足に満員の東京ドームが湧いた。役者やのう。しかし結果は三凡退。無情にも選手交代を告げられる。満場のファンはがっかりした。翌イニング、マリナーズは一挙4点を挙げ逆転に成功し試合を決めた。名采配に驚きかつプロの厳しさに盛者必…

Aftermath 2019 (191013)

いつになく奔流の轟音で目が覚めた。大丈夫か?朝焼けが美しい。僕は決して野次馬根性ではなくフォトグラファー魂とともにスマホを持って出かけた。夜明けの稲城大橋は多くの同業者がそれぞれの思いをカメラに収めていた。 あぁ多摩サイ右岸が水没 多摩川の…

イントゥ・ザ・ワイルド KLMBH #209 @Bukit Kiara

2019.01.29 僕は赤道直下のクアラルンプールに住んでいたことがある。マレーシアはボルネオ島とマレー半島の諸州によって構成される連邦国家だ。半島マレーシアの面積は日本の3分の1の約13万平方キロメートル。人口は2000万人。都市部以外はパームヤシやゴ…

福智院 (180502)

『グウッドモオニン、レディースアンドジェントルマン、ボンジュール、ボンジョルノ、ブエノスディアス、ニーハオ、おはようございます。』厳かな雰囲気からまったく予期していなかったボヘミアンな挨拶に一撃を受けた。 それまでの心地よいスイングビートに…

アリタリア航空 AZ350便 08h25ミラノ・マルペンサ-09h50パリ・オルリー (180417)

15分遅れで飛び立ったポンコツのエンブラエル機の窓に張り付いていると遠くにマッターホルンが見えた。南蛮の槍ヶ岳だ。で、モンブランもバッチリ見える。すなわち白山だ。高度25000ftの成層圏で気の抜けたコーラを啜りながらええ眺めやのうと風情を楽しんだ…

イーペルの不思議な蛇口 (140529)

不思議な蛇口だ。どうやって水が出てくるんだろう? パリから高速道路A1号線を北へ向かった。なだらかな丘陵地帯に小麦畑と森がずっと続く。農業国フランスを感じさせる豊かな大地を3時間、300kmのドライブでベルギー国境を越えた。そしてイーペルという街…

マルセイユの黄昏 (160602)

『パリダカって知ってるだろ。アフリカのダカールまでレースするやつ。そのコースでヨーロッパを抜けアフリカに入った一番最初の村って知ってるか?それがマルセイユ。ぷっ』とスカしたパリジャンに鼻であしらわれるマルセイユへ行商に出掛けた。めんどくさ…

外灘奇譚 (160219)

政治信条は原始共産主義。ポル・ポト派残党のボクは所定の労働ノルマをこなし下班後、地鉄で街に出かけた。あれから随分と時が流れた。かつてほんのすこしの間暮らした街は大きく変貌を遂げていた。 記憶の奥底から遠い昔の素朴な日々の断片がセピア色で甦っ…

赤の広場で社会主義の理想を思ふ (151026)

同志ラヴィノビッチと再会。いつものように控えめで静かな微笑みとともに握手をかわした。相変わらず眼光は鋭くペレストロイカ以降の混乱期を何とか食いつないできたその意志の強さを感じさせる。 モスクワ市営地下鉄で街の中心部へ向かった。駅構内や車内に…

エルサレム・シオンの丘にオスカー・シンドラーの墓を訪ねる (161209)

ナチ党員オスカーシンドラーは戦時経済下のどさくさにまぎれ軍需で一財産築いた小悪党。若え頃は単車レースに出たり、セールスの仕事をしたり、スパイ活動で死刑判決を食らったりプラプラするが、一旗揚げるべく30歳で工場を手に入れ会社経営を部下に丸投げ…

ダッハウ強制収容所 Kz-Gedenkstätte Dachau (141115)

わたしたちは、おそらくこれまでどの時代の人間も知らなかった「人間」を知った。では、この人間とはなにものか。人間とは、人間とは何かをつねに決定する存在だ。人間とは、ガス室を発明した存在だ。しかし、同時に、ガス室に入っても毅然として祈りの言葉…