銀輪日報

本と自転車旅とB級グルメ

ミュンヘン レール&バイク (141115)

サドルの位置が高すぎてつま先しか地面につかないホテルのチャリを借りて、ドイツ名物そのまま電車にチャリを持ち込める輪行で街に向かった。

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ドイツ国鉄の車輌は大きく、つり革の輪っかの位置が高さ2mの位置にあることに驚いた。45分程でミュンヘン中央駅に着く。9℃の外気温にピリッと身が引き締まる。

 

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ミュンヘン新市庁舎

まずは新市庁舎へ向かう。どうせガラス張りのつまんねえ近代的ビルで意匠が凝ってるだけなんだろ?と疑っていたが、めちゃめちゃヨーロッパの伝統的な由緒正しい荘厳な外観に驚いてしまった。1867年に着工、全然「新」じゃないじゃん。土佐の坂本先生が暗殺された年だぞ。オメーらのようなポッと出の田舎猿とは違って歴史の厚みが違うぜいと言われているような気がした。ほぼすべての風景がカレンダーの絵になるような街並みを写真に撮りまくる。

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右側通行にオロオロしながらも、ドイツ博物館になんとかたどり着いた。海洋、航空、宇宙、工作機械、印刷、製糸、鋳造、製糸、理化学、無線、写真、映像、コンピューター、楽器、製糸、製鉄、石油採掘と精製などマニアックな幅広いテーマの展示物に目が釘付け、なんか部品レベルまで展示、解説をつけるこいつらのオタクさには敵わんぜ、そりゃ科学技術立国になるわな。

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うんで、ちんたらチャリこいでBMW博物館に向かう。近代的ビル群のBMWの本社にボロいチャリをせせこまと駐輪する姿はたぶん人生の縮図。今のぼくにはBMWなんて買える余裕はないが、いつかきっと必ず買えるようになる日が来る。ということもないだろう。従って今やるべきことは、しっかりとBMWのコレクションを網膜に焼き付けておくことだ。例によってよく取っておいたな。というような豪華な展示物に眼福という言葉がふと浮かんできた。

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小雨が降ってきたのでトバして帰ろうかと思ったニンフェンバーグ城。質実剛健で直線的な左右対称の建物。すんげえなぁ、とボソボソ独り言をいいながら、写真を一通り撮り納め、オバーメンジン駅から、ミュンヘン鉄道に乗り、ダッハウへ向かった。 1933年に建造された最初の強制収容所を見学、寒々しい空のもと歴史の負の遺産をそれでもしっかりと保存、展示してある。 いつの間にか、5時近くになっており、辺りも暗くなり始めている。そろそろ家路に向かおうとオバーシュレイシュハイムの村までバイエルンの森を抜けるダッハウ通りを東に向かう。 電車に乗る頃にはすっかり暗くなってしまった。時間が足りないくらい充実した一日だった。回りきれなかった場所は、また来ることもあるだろう。見過ごしたと心配することはない、この先何十年、何百年と今日見てきた街の景観は受け継がれていくであろうから。

 

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ダッハウ強制収容所

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家路を急ぐ

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フレイジングの夜明け

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本物のアルプスを望む