銀輪日報

本と自転車旅とB級グルメ

難所をゆく。秋の木曽山脈。Hike(富士見台高原1739m)&Bike(古東山道・神坂峠1569m)

木曾谷をのんびりと駆け抜ける松本行きの中央西線ドンコは後ろ乗り前降りのワンマン運転、自転車乗りにはメンドクサイ。朝夕のみ一時間に2本、昼間は一時間に一本。乗り遅れたらすなわち遅刻、そのため意外と混んでいて坂下駅で高校生が100人くらい降りていった。えっ、今日は休日じゃないの?

 

青空フリーパスを運転手に見せて南木曽の駅を下車。木曽谷はピーカンの青空のもとひんやりとピリッと爽やか淡麗辛口の朝だ

 

ま、手始め近代化遺産桃介橋をついでに寄ってみる。1922年に読書発電所建設用資材運搬用に建設された木曽谷のブルックリン・ブリッジ。来年は100周年か大したものだ。読書発電所は見学不可能で遠くから眺めるしかないため今回はパス

 

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中山道をたどり妻籠宿へ。インスタ映えする古い町並みをゆっくり進む。

 

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宿場町ってよく考えたら、宿泊・飲食街で余り見るものがないなぁ。写真を数枚とって次の宿場馬籠宿へ向かった。結構歩きの旅人がいて本当に楽しむならチャリじゃなくて歩きで石畳の残る街道を辿るのがステキなんだな。

 

国境の馬籠峠は標高790mもあり思ったより脚と時間が削られてしまった。馬籠宿は車でアクセスしやすく観光客でごった返していた。観光案内所で確認すると基本は、宿泊、飲食、土産物屋がメイン。石畳で歩いて散策するにはステキな町並みと風景だ。また今度ゆっくり来ることがあるだろうとここもパス

 

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ここまではウォームアップと考えていたが意外にも脚と時間を削られてしまった。ちょっと迷ったが、計画通りメインディッシュの古東山道の神坂峠ヒルクライムに取り付いた。中央アルプスを越える難所で約1000mのヒルクライムヒルクライム単位系で1.5ヤビツ。

 

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クソ重い街乗りクロスバイクで淡々と標高を稼いでいく。早めの補給でスタミナが切れないように気を配るが持ってきたのが森永のチョコパイ2個。全然足りね。ミスった。青空に紅葉が映えて気持ちいいー。来てよかったよ。車の往来がそこそこあり注意が必要だ

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途中標高1100m地点で、往時の旅人の喉を潤したという強清水が唯一の観光ポイント。水は汚染されていて生水ではいただけず残念。東屋があり2個めのチョコパイを早くも消費してしまった。ただ早めの補給が大事だ。

 

ところどころ景色が広がり周りの山々の稜線を見下ろすようになり、東西航路を飛ぶジェット機の騒音がかすかに聞こえるようになってきた。そしてコーナーを曲がると、稜線の鞍部が見えてきた。峠はあそこだ!もうちょいだ

 

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峠は切り通しになっていて登山客のマイカーがズラッと路駐されている。苦労した割には特筆すべきものはない。こういうところでは峠名と標高が書かれた標識の前にチャリを置いて記念撮影したいものだ。えっ、なにもないの?とウロウロしていると。駐車案内のおっちゃんと話しかけれれ、この先自転車で2~3分で山小屋があって、そこから30分くらいで富士見台高原へ行けるとのこと

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時間を見ると午後1時。ヤマに取り付くにはギリのタイミングだし、まったく準備していないがこれもなにかの運命だ。後悔には2種類ある。行動しなかった後悔と行動した結果の後悔。天気はいいし、遭難することはないだろう。後者を取ろう

 

山小屋まで行ってみるとそんな心配はなく、ちびっこやおしゃれ着の彼女さん。俺よりド素人が観光ついでに登っている感じ。Tシャツと短パンの軽装備で明らかに浮いている俺は、ここまで走ってきたんですか?と問われる。いや、自転車ですというお決まりの会話を数回繰り返した。さっきね3人組のランナーがいて、中津川駅から走って登ってきて恵那山へ向かい飯田まで行くと言っていたということを聞いた。すごい人達がいるよね。

 

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標高1739mの富士見台高原は1080°見渡せるゼッケー。しかし富士山は観測できず。どこ?今日は雲で見えないのかな?と諦めたが後でぐぐってみると、もともと富士山は見えない。宗教団体が呼んだ名前が定着したとのことだ。


どーんと恵那山が望める。神坂峠からの往復コースタイムは7~8時間。バスはないので車で来るか自転車で来るしかない。タクシーなんかもったいなくて無理だし。自転車の場合、前泊しないと時間的に危ない。アクセスが悪いヤマ。そしてしんどい割には
眺望がほとんどなくつまらないヤマということだ。無理せず遠くから眺めるだけにしておこう。これが事前にわかっっただけでも価値があった

 

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14:00にダウンヒル開始、さみー。道に穴ぼこが空いていたりグレーチングが連発したり、対向車が来たり結構気を使った。マウンテンバイクでのテクが応用できるがだりー。そして意外とロードとマウンテンバイクのいいとこ取りのクロスバイクヒルクライムに使えることに気づいた。上りはロード、下りはマウンテンバイク的な。

 

 

街に降りると15:00時前。時間が中途半端で今日のライドグルメはパス。コンビニのイートインでカップラーメンをすする。暖かくて美味しい。というか最近、なんかライドグルメを普通に楽しむようになって贅沢になったもんだと気づいた。まぁでも、食べることも楽しみだしね。と自分に言い訳

 

で、本日最後のお楽しみ。というかここに来たかったから今回のライドを組み立てたんだけどここに来るまで長かった。国指定史跡『苗木城跡』、観光物産展でもらったパンフレットに思いっきり釣られた。ただ計画になかったハイキングで時間が押して体力も削られ、若干どうでも良くなってきたがとりあえず行ってスッキリしとこうとフラフラ自転車を漕ぐ。

 

小高い山城で、山賊の要塞って感じ。こいつらゼッテー堅気じゃない。天守台からの眺望はゼッケー。来てよかった。ミッションコンプリートで大満足

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16:55発の快速で名古屋へ向かった

 



 

 

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