ブォォォォォォンヒュイィィィィーンとディーゼルエンジンが唸りをあげ加速していく
1935年「大垣ヨリ福井県大野ヲ経テ金沢ニ至ル鉄道」として着工された大垣発の樽見線は西濃の豊かな大地にシュッとまっすぐ伸びる単線をなぞり雲ひとつない両白山地を目指してガタゴトと疾走する
定員105名のハイモ295-315型車の乗客はわずか11名。終点樽見駅までの利用者は7名。そのうち1人は乗ってきたその車両で往復乗車。あっ、これが乗り鉄ってやつか。大した奴だ。ちょっと尊敬の念を覚えた
全国のマニアにその名をとどろかす「落ちたら死ぬ」の警告標識で有名な酷道157号線を北上する。狭隘な林道がガードレールなしに根尾西谷川の渓谷に沿って走る。ヤバ、チャリでも恐いわ。北に向かうと山側なので少しはマシだけど。逆は無理ゲー。ただ凶悪なのが能郷ゲート近辺のみでそこさえクリアすれば後はよくある山岳ステージってカンジ
放棄され朽ち果てゆく大河原集落跡を過ぎると手付かずの大自然エリアだ。数多い荒い越しの流れが冷たくて気持ちいい!サイコー!黙々と標高を稼いでいくと空がひらけてきた。そして越前の涼しい風が山を越えてきた。鞍部が近い!11:50全国の酷道ファン憧れの温見峠を踏んだ。峠は能郷白山の登山口となっていて路駐の車で意外とごった返していた
下りは荒れた路面が10カ所近くあり結構恐い。ローディは無理ゲーだよ、そういえば今日一人も会っていない
そこを過ぎると越前大野へ向かってご機嫌な下り基調の快走路。稲刈りの進む田園地帯を進み13:30越前大野駅着。二時間に一本で次は15:08自走した方が早そうだが、あえて待つのもまた一興。チャリを畳んでのんびりと泥汚れを掃除した