銀輪日報

本と自転車旅とB級グルメ

ダイナミック・トーキョー (150804)

南蛮かぶれの俺様は西洋人のフリして得意気にはとバスに乗り込んだ。その車内は米露英仏独豪伊西加という多士済々の陣容を誇る。そのまま有志連合を形成しならず者国家の一つや二つサクッと叩き潰してみせるぜ。白人様だけのグループの中、オレだけがぽつんとエイジア系なのだが、まぁいいや。メーヨ白人だし仲間にしてくれよと心のなかで拝み倒した。

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まんずは、何年ぶりだろうか。あこがれのトーキョータワーはすでに閑古鳥がないていた。展望も大したことなく、昭和の輝きはまさに消えんとしていた。お次は白金台にある八芳園。日本庭園が売りの結婚式場。初めての訪問だが都会の中のオアシス感ありなかなかいい感じだ。江戸風鈴が涼しげに鳴る茶屋でキモノウーマンが仕立ててくれる抹茶をありがたくいただいた。そうか、結婚式場は平日はヒマだから旅行業者と癒着して外人さんに楽しんでいただこういう魂胆。よく考えるもんだ。

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その後は目白の椿山荘で昼飯。ここも日本庭園が売りなのでキャラがかぶってしまっている。どっちかに絞れよ。 午後はお決まりのコースでシャッターを押す気力もなくなった。とぼとぼ歩かされて皇居・二重橋。炎天下の中、皆ヘロヘロになっていた。5日連続猛暑日を越える東京で、やり過ぎるとデスマーチと非難され国際問題になりそうだ。そして日の出桟橋から水上バスで浅草へ。この40分は相変わらずサイコーだぜ。最後に定番のアサクーサ。一時間強自由時間をいただき、都内随一の観光名所を散策した。

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すごいぞ!樹齢520年!

一緒に旅をしてみると国民性が少し見えてきた。英国人は不測事態も軽口叩きヨユーかまして抱擁できる柔軟性と冒険心を持つ。さすが世界の半分を支配した民族の末裔だぜ。かつて日英同盟を結んだが、そんなの一時の方便で日本へ対する思い入れはなく、彼らはどこの人とでもうまくやれそうだ。フランス人そもそも期待してねえけど団体行動は苦手だ。皆に合わせることや時間を守ることは苦手だけど独特の存在感でぶっちぎってくれ。食堂について、オシボリで汗ふきふき、とりあえず生ビール。と言う場面で、今日のメインコースは肉か魚かどっち?魚?じゃあ白ワイン。当然フランス産なんだろうな?んなもんあるわけねーじゃん。と毎回ちょっとめんどくさいぞ。空気読めよ。ドイツ人控えめで生真面目。時間5分前にピタッと集合。刺し身とか生牡蠣とかやなもの出されてもとりあえず箸をつける。しかし真面目なので、頑張っている感がにじみ出ている。英国人のような余裕がほしいぜ。まとめてみると、目指すべきは英国のスマートな立ち居振る舞い。憧れるべきはフランス人のマイペースさ。でもなんだかんだ言って近い価値観でよく分かり合えそうなのはドイツ人だ。

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