銀輪日報

本と自転車旅とB級グルメ

國破山河在・城春草木深 江州小谷城バイク&ハイク

公式パンフレットによると中世五大山城、難攻不落の小谷城は1573年に織田信長軍の攻撃により落城。むむむ。なんか矛盾してねえか?辞書で調べてみると『攻撃するのが困難で、容易に陥落しないこと』という意味だ。姉川の戦いから3年間持ちこたえたということで語意はあってるんだな。勉強になりました

 

本日の計画ルートは敦賀→塩津海道→木之本→北国脇往還関ケ原。サクッと60キロ。鼻歌うたいながらのんびり行こうぜ

 

敦賀を出て国道8号線の登り、道幅は広く比較的安全だが日曜なのに10トントラックがかっ飛んでいく。標高260メートルの県境の峠、新道野越付近に『名物とろろそば孫兵衛』という藁葺き屋根の峠の茶屋風のお食事どころがあったがそばって1000円とかする割にすぐ腹減ってコスパ悪いんだよね。と、いつも通りパスしてしまった。後で調べると松尾芭蕉に縁があるようでステキな日本庭園も併設されているとのこと。今度来たとき旧北陸線トンネル群と合わせてゆっくり寄ってみよっと

 

ガーッって一気に坂を下って塩津の街へ。今日は先を急ぐので、余呉湖や賤ヶ岳といった魅力的な観光資源はとりあえずパス。一気に北国街道木之本宿へ到達。ここまで30キロ、2時間弱。このエリアは今度ゆっくり散策してみよう

 

 

そして定番グルメのつるやのサラダパン。たくあんのマヨネーズ和えをコッペパンに挟んであるというなかなかパンクロックな食べ物、一口目はむむむ。これうまいのか?という感じだがなかなかクセになる味で3回めの訪問だ。160円と強気の値段設定だが、山ほど売ってるベストセラー商品だ。列をなすことはないがお客さんがひっきりなしに訪れるなかなかのパン屋さんだ

 

事前調査で明確な旧街道筋というのが見つけられなかったため此処から先は直感に従い進むことにした。敦賀に比べ北近江は寒くて風が冷たい。標高100メートルくらいあり、琵琶湖そのものの水面の標高が84メートルもあるんだって。こういうときのために買い込んでおいたビンテージものの英軍DPM迷彩ジャングルファティーグを着込む。簡単に言うと中古の作業着。NATO8090/0515サイズでジャケットとして羽織るにはぴったり。通販で2000円也。廃棄処分になるやつをまとめて買ってきて着れそうなやつを売るっていうビジネスなんだろうな。安心してリピート買いでポチれるのはサカゼンのT3サイズのワイシャツ、ドイツ軍のGr.Nr20、NATO規格の8090/0515と選択肢が増えてきた。いままでサイズが見つからず、ラージサイズの品揃えが豊富だという銀座のユニクロへ出向いても、ラージサイズって横かよ!縦ってないの?とか、香港のスタンレーマーケットへ買い出しに行くとかさんざん苦労してきたけどなんとか定番サイズを探し当てられたよ。今後は安心して生きていられる

 

 

とりあえずこのまま365号を進むことにした。小谷山がどーんと見えてきた。近づくにつれ登ったらどういう景色なんだろう?と気になってきた。戦国の聖地と幟が立つ小谷城戦国歴史資料館へ立ち寄ってみた。入場料300円。展示内容は槍の穂先とか、小谷城で出土された陶器とかレプリカの浅井三代の肖像画とか古文書の類と、浅井三代に関するクイズとか小谷城ジオラマ。正直イマイチ。価値的には150円。残りの150円は地元への寄付と考えるとちょうどいいくらいだ。ただその後小谷山に登って見るならマップもあるしよっておく価値はあるところだ

 

 

左右に伸びる尾根にどーんとそびえ立つ小谷山を見ているとやっぱ登りたくなるよね?コースタイムを見ると全部回って3時間。お昼過ぎてヤマに取り付くのはちょっと気が引けるが天気もいいし今日しかないだろ。ただ例によってパワーエサ持ってこなくて、ペットボトルの水だけ。遭難したらこのドシロウトがって怒られるやつ。ただやらないで後悔するよりやって後悔した方がいい。さっきサラダパン食べたし大丈夫だろう

 

 

まずは主要な施設があった向かって右の追って道を登っていく、登りながらさっき学んだ浅井氏の歴史を頭の中で整理した。浅井長政君は15歳で跡目を継いで浅井組をひきいて北近江のシマをきっちり固め名声を高めた。名古屋の織田信長は、岐阜の斎藤氏と争っていて敵の敵は味方だよね?と浅井長政君(23)に手組みしようぜとアプローチ。オレの妹、お市の方(20)めちゃめちゃ美女なんだぜ嫁にやるよ。よろしくなっとベタボレ状態。

 

そのわずか3年後の1570年、信長兄さんが敦賀侵攻中に突如反旗を翻し朝倉方に味方する。オレ今朝敦賀から来たばかりだから分かるけど岐阜・名古屋への帰り道なくなってやっべぇ状態。朝倉軍と挟み撃ちにしてきっちり滅ぼしておくべきだったのに詰めが甘く逃してしまった。そして姉川の戦いで敗北。引きこもり状態となった。3年間対抗し続けたがついに力尽きて1573年ついに滅亡。享年29歳。これだけだと妻子路頭に迷わせてなにやってんだか全然ダメじゃん。って感じがするよね。かわいい嫁さんと仲睦まじくよろしくやってりゃいいものをやっぱ美人は三日で飽きるって本当なのか?とかポリコレ的に問題なことをふと思い出した。でも実際は歴史に残らない浅井長政君の苦悩ってあったんだろうな。美人の嫁と可愛い娘のためにイケイケの信長義兄さんとしっかり手を結んでお父さん頑張るわ。と思っていたのにわずか3年でシネ信長!となっちゃうんだもんな。朝倉軍の方が可能性があると思ったんだろうね。今度越前の一乗谷朝倉氏遺跡行ってみよっと。

 

 

どうせリア充のおとぎ話でオレには関係ないぜとおもっていた戦国時代の物語もすこし理解が深まってきたよ。オレ的には権力に対抗して立ち上がる百姓一揆とかフランス革命とかピーポーパワーとか好きなんだけどな。そんな資料館ないかな

娘さんたち3姉妹はそれぞれ歴史に名を残し大河ドラマにもなったみたいだけどオレは見てねえ。ぎゅっとまとめて2時間、ながくても1シーズン10話までにまとめてくれんとだらだらと見きれないよ。イマドキ

 

 

新緑が芽吹き始めた春ののどかな登山道を登っていくと展望台からの眺めは最高。眼の前の虎御前山の向こうに琵琶湖が広がる。要所要所に案内板が掲示されその歴史と構造が解説されておりなかなかためになる。登ってきてよかったよ。本丸跡には当時の石垣が残っており往時を偲べる。突然、国破れて山河あり、城春にして草木深し。という台詞がポップアップしてきた。全くその通りの場所だよね。この漢詩が生まれたのは757年唐の詩人、杜甫の作品だ。ぶっちゃけ今も昔もやってること変わらんよな

 

 

登ってみてわかったんだけど本丸って頂上じゃなくて尾根の途中にあるんだね。小谷山494.5メートルを山頂は大嶽城跡なんだね。ここからは下りほぼ一本道の登山道で案内にしたがって歩いていけば迷うことはない。登ってみてよかったよ。今後この傍を通るたびにオレはあそこ登ったことあるんだぜ。って言い続けられるぜ。意外と早く2時間強でコンプリート、折角だから姉川の戦いの古戦場によって、パンフレットいただいた国友鉄砲の里資料館に寄って今日はシメよう

 

美しく萌える伊吹山地の稜線を眺めながら、侵攻軍を迎え撃つならここだよね。って場所に姉川の戦い古戦場はあった。浅井軍結構奮戦したようだが衆寡敵せず結局大敗北、両軍合わせて2500名の死者。地元の人たちにはいい迷惑だよね。やっぱ戦争はあかんわ。お前らプロならカタギに迷惑かけンナ

 

 

姉川沿いを下って国友村へ。天文十三年創業。創業以来四百余年『鉄砲・火薬』国友源十郎商店の看板をみつけよってみた。門構えの立派な民家で日曜だから休みなのかな?ビビって門をたたくことなく資料館へ。入場料は300円。最初に10分ほどの動画を見せられる。なかなか良くできていて国友村の歴史と鉄砲の構造と作り方まで丁寧に解説していただける一見の価値あり。その後は2階の小さな展示室に登った、訪問客は俺様と歴女2名。

 

 

まとめると、1543年に種子島に中国船が漂着、乗客のポルトガル人所有の火縄銃2丁を領主種子島時堯が購入した。一丁は将軍に献上され1544年、お前らこれ作ってみてよ。と国友村の鍛冶たちに発注。6ヶ月位かけて完コピ成功。構造は簡単で鉄パイプの一方をふさいで火薬を詰めて弾を込め、火つけたら火薬が爆発して弾が射出されるというもの。鉄パイプを塞ぐのにタップ切ってボルトねじ込んでたんだけど当時はネジの概念がなくどうすりゃネジ山切れるんだ?と悩んでたけど大根で実験してみたらうまく行ったようだ。鉄砲の技術は和歌山県根来寺津田監物君が種子島のお土産に鉄砲を買って地元の鍛冶屋で量産開始。もう一つは大坂堺の橘屋又三郎が種子島に渡り技術を学び鉄砲産業を興した。そしてここ国友村だ。なんか近所を流れる姉川で良質な砂鉄が取れたんだって

 

 

動画の上映が終わったら何故か古めかしい自転車が飾ってあることに気づいた。何?って説明文読んでみると宮田自転車の創業者は国友村で鉄砲づくりの修行に来ていたんだって。で、1891年の作品。最古の自転車メーカ、イタリアのビアンキの創業が1885年。数年遅れただけの結構名門なんだな、ミヤタ自転車って女子の通学自転車っていうイメージしかないがホームページ確認してみると結構ラインナップが充実、ただしビッグサイズがないのでやっぱり選択肢には入らない。残念。同じく鍛冶屋出身で鉄砲の街だった堺も明治時代に自転車産業が沸き起ったんだって。鍛冶屋さんて器用なんだな


小さな展示室に火縄銃とか火薬入れ、銃身の作り方の解説がある。あとは銃がおいてあって重さを体験できる。まぁ普通。15分もあれば十分かな。小さい展示だけど動画も含めてその歴史、製造技術、構造、手にとって構えられるというギュッとエスプレッソのような美味しい資料館だ

長浜駅からリンコーで名古屋に向かう。流れ行く車窓を眺めながらおお、関ケ原を越えて大垣くらいまではいい感じじゃん。いろいろサイクリングルートが作れそうだ。妄想が膨らむなぁ。知らない土地を自転車旅でおとずれて地域の歴史や文化、風を切って景色を愛でる。そして少しずつ点と点が繋がって知識がつながって理解が深まっていくコネクティングドットってやつ。鉄砲鍛冶が自転車産業のルーツって思わず知ることができたし、世の中いろいろ勉強でございますなぁ。ありがたや。と特別快速豊橋行きのスカスカの社内で手を合わせた

 

旅のアルバム

 

開湯1300年!粟津温泉総湯自転車散歩

今週末は世界で最も美しい湾クラブ会員の富山湾サイクリングの天候待ちでステンバイ。ありゃりゃ、前日の雨を引きずって朝から雨。こういうこともあろうかとPlanB発動だ

 

ぷらぷらとチャリを漕いで粟津温泉総湯を目指す。営業開始は718年の超老舗!プレゼンツby泰澄大師。こじんまりとはしているが清潔な共同湯は地元の方々がメインで顔見知りが挨拶してたりマターリとした雰囲気だ。ちょっと熱めのお湯だけど、慣れてしまえば長く浸かっていられる絶妙な湯加減。いやー気持ちいいぜ
 

 
 
さっぱりしたところでチャリをキコキコ木場潟へ。湯上がりに春風が心地よい。頭ん中のミュージックライブラリからのおススメ、ルイ・アームストロングの名曲ワトワンダフゥワーアーと悦に入って口ずさみクオリティ・オブ・ライフがストップ高。ちょーご機嫌さんだぜ
 
木場潟公園は一周6.4キロのランニング&サイクリングトラックが整備されている。時が経つにつれ沿道に植えられたサクラやセコイヤの木の根が育って路面がデコボコになることもなくフラットで非常に走りやすい。芝生も丁寧に手入れされておりインスタ映えするぜ
 

 

ビューポイントからは白山がどどーんと青空に映える。どうよ。案内板には標高2702メートルの白山は717年泰澄大師により開山。すげえなこの人何モン?登山家であり宗教家であり粟津温泉を開湯するマルチタレント。山にこもり修行をし悟りを得るという修験道のお坊さんなんだって。なるほどな。山登りって修行なんだな。興味ない人にはぜいぜい言いながら辛い思いして山ァ登って何が楽しいんだ?って感じだもんな。そのうち俺もチャリで峠を目指しながら突然悟りを開けるかも知れないな
 

 
シメはやっぱり石川県民とタイ人のソウルフード8番ラーメン。シグニチャーメニューの8番セットをいただく。あっさり上品な味の塩スープのたっぷり野菜ラーメンと定番の餃子。ブータンが提唱する新たな価値観GNH。すなわち国民総幸福量マックスで家路についた

 

 

 

【MS2020】池田山周辺を空中散歩

航空自衛隊岐阜基地から飛び立ち昨日敗退した池田山周辺を空中散歩してみた

 

f:id:trail7:20220411194424j:plain

揖斐川の上流に両白山地能郷白山が見える。池田山は左手

 

f:id:trail7:20220411194446j:plain

粕川沿いに遡上する。この粕川すごい綺麗だったよ

f:id:trail7:20220411194509j:plain

おっ。マチュピチュ

 

f:id:trail7:20220411194521j:plain

君が代街道を登っていく

 

f:id:trail7:20220411194547j:plain

この辺が岩手峠かな。左手下界が大垣周辺

 

f:id:trail7:20220411194559j:plain

ふるさと沙羅林道が見える。こんなふうになっているんだね

 

f:id:trail7:20220411194645j:plain

池田山全景と、伊吹山地びわ湖が見える

f:id:trail7:20220411194706j:plain

新木曽川大橋付近でパターンエントリへ。もう余裕だね

 

f:id:trail7:20220411194722j:plain

もう、完璧だわ

 

f:id:trail7:20220411194745j:plain

以前祭りに遭遇したよ。楽しかったなぁ

第十三候 清明・玄鳥至 ふるさと沙羅林道で進退窮まる(敗退)

二十四節気清明とは「清浄明潔(しょうじょうめいけつ)」という言葉を略したもので、「すべてのものが清らかで生き生きしている」という意味なんだって。初めて聞いたけど最高の季節じゃん!

 

ぴりりとほどよく冷えたホンっと気持ちいい朝。電車代節約のため清州駅まで自走してみることにした。5時前の名古屋市内のストリートは俺様専用。サクサク進むといいたいが几帳面に方格設計された道路は交差点の信号多く結構引っかかり思ったより時間を消費

 

f:id:trail7:20220410062750j:plain

 

すき家で混ぜのっけごはん朝食をいただいたあと途中夜明け前の桜の清洲城を写真に収める。絵になるぜ。若干道を間違え清洲駅着は05:35。次の電車は05:45と06:17朝の30分は大きいねとソッコーで手際よく輪行バックに詰めてみると05:42に完成。やってみると7分か。無事に電車に乗れた。小さい駅だと最悪10分前でもギリギリのれることが分かった。食事込みで1時間半弱走行距離20キロ。ウォーミングアップとしてはちょっと重たいね

 

f:id:trail7:20220410062830j:plain

 

穂積駅で降りて揖斐川沿いを遡上、いい感じなんだわ。まだ雪の残る伊吹山と本日の主要攻略目標池田山が近い!朝日に伸びる僕の影が絵になりそうだと思って写真撮って家帰って見てみたらショボ

 

f:id:trail7:20220410062848j:plain

グーグルマップで見つけておいた最初の訪問地、日本一うまい水。ちょっと楽しみにしていたけど日本一うまい水って書いてあるだけの公園によくあるタイプの水飲み台。もっともらしい能書きがあるわけでもなく誰も使った形跡もなくドライ。こんなの言ったもんがちじゃん?実際飲んでみたけどフツー、ま。ほんとに旨けりゃ地元の人が水汲みに来るよね

 

f:id:trail7:20220410062917j:plain

 

粕川沿いに針路を変更。渓谷にそう道路で見下ろす清流はめちゃ綺麗!こういう場所で渓流釣りをしてみたら気持ちいいだろうな。と思った。親水公園的なものはなく水面へ降りることができなかったよ。ちょっと残念。途中、マーキングしておいた潤いの泉によってみる。朝から老夫婦が他人に目もくれず湧き水を大量に採取中。多分一週間分。10分ほど待ったけど一向に終わる気配なく待ちくたびれて諦めたよ。地元の人がわざわざ汲みに来る水こそ本当はうまいんだろうな。また来ることもあるだろう

 

f:id:trail7:20220410062959j:plain

 

で本日最初のお楽しみ。岐阜のマチュピチュへ取り付いた。俺様専用の天空の遊歩道を登り標高を300メートルほど獲得してゼッケースポットへ。わお、控えめに申し上げてサイコー!超インスタ映えする景色だ

 

f:id:trail7:20220410063017j:plain

 

その後は清流沿いを淡々と登っていくパターン。通行量殆どなく気持ちEぜ。途中すれ違うクロスバイクサイクリストに挨拶したら女性だった。こんな場所に一人で?って感じ。今日はサイクリスト3人とすれ違ったが全員挨拶。なんかいいね。伊吹山を水源とする谷筋の道を淡々と登り稜線が近づいてきた。岩手峠に到達したよ。標高とかの目印全くナシ。家に帰って国土地理院の地形図読みで530メートルだ。三叉路になっていて、関ケ原方面と池田山山頂方面を目指すふるさと沙羅林道。池田山を目指すオレはちょっと休憩した。ここで気づいたけどパワーエサ持ってこなかったな。何となくガス欠寸前、大丈夫かな。なんか疲れた

 

f:id:trail7:20220410063049j:plain

 

岩手峠からは下り、えっまた登り返さななきゃなの?まぁいいやガーッて下ってまた登り。結構キツー、やばい足攣りそう。脱水症状の兆候だ。ちょっと休憩。でも500mlのボトルの水はもうない。ちょっとずつ敗退の選択肢が頭をよぎる。ここまで来てもう少しで池田山なのに。ここで引き返せばサンクコストがもったいない。決断を先送りし泥沼化。某国での侵略戦争もサクッと勝利を手にするはずが思わぬ苦戦で泥沼化。振り上げた拳のおろしどころが見つからず停戦を決断できず亡くならなくていい命がなくなっていくんだなぁ。

 

また少し登る。何回か繰り返す。もうダメ。敗退しようか。本格的に状況評価を始めた。池田山まで残り6キロ。標高660メートル地点。あと270メートルも高度稼げそうにない。敗退するにしても登りあるしね。チキンルートはなし。悩む。ただ敗退決めて関ケ原方面に降りたほうが駅まで近そうだ。また来ることもあるだろう。とりあえずUターンして登ってきた道を下る。そして登りはチャリを押して歩く。久しぶりだなぁこんなの

 

f:id:trail7:20220410063124j:plain

名古屋方面なんだけど霞んじゃってるね。秋にまた来よう

 

休み休みもときた岩手峠まで戻ったが、そこから先がまさかの登り。峠じゃないじゃん。まぁでも敗退決めた以上しょうがないよね。押して登る。途中で今まで来た道が君が代街道ということを知った。へぇー、後で調査。そしてほんとの峠に来て愕然とした。下りは工事による全面通行止め。通り抜けできませんだって。うわ。また戻って池田山目指すしかないの??オワタ。MTBerのときはこんなの挨拶代わりだろ?と平気で乗り越えていたが最近はコンプライアンス意識高めで基本守るようにしている。でも体力的にもうどうにもならん。怒られるやつだけど強行突破しよう。なんか言われたら事情を説明して通してもらおう。結局敗退ルートを事後分析した結果5.7キロ、220メートルの登り。あんまり変わらんかった。先に知っていればともかくしょうがないよね

 

f:id:trail7:20220410063214j:plain

 

平均9度の激坂をくだる。路面は落石や舗装が荒れており結構気を使うよ。半分意識遠くなりながら淡々とくだっていたらショルダーポケットに入れていたiPhoneが派手に飛んでいった。やっべ、流石に傷だらけでぶっ壊れたよな?と思いながら拾ってみるとバンパーケースが利いたのか特に画面割れもなく傷もない。おお、ラッキー

 

ラッキーと思ったけど、これは警告だ。事故の前にはヒヤリハットがある。このことだろう。落車や単独事故に気をつけろという警告だよ。慎重にくだる。早く麓に降りたい。無事下界に到達。一旦休憩。関ケ原駅までもう少なんだけど、なんかガッツリ食いたい。コンビニじゃやだとググってみると去年、関ケ原自転車散歩で寄った天下茶屋がそう遠くない。よっしゃ。そこに決めた。


もう午後二時過ぎ、ふぅ。お店の前に幟が立っている名古屋名物味噌カツにしようとお店に入ると女将さんが、もうご飯なくなっちゃってね、うどんかそばしかできないのよ。それでもいい?って申し訳無さそうに言う。うー。無理。あーごめん、また来ますわ。と退却、PlabBの台湾料理店へ向かった

 

f:id:trail7:20220410063253j:plain

 

無事台湾ラーメンと台湾チャーハンのセット@¥750を注文。程なくして提供されたランチセットはチョー美味しそう。まずはスープを頂く、水分が身体の細胞組織に吸収されている感じがするよ。まさに五臓六腑に染み渡るって感じ。おいしくてラーメンだけを半分ほど食べちゃったよ。チャーハンは普通の五目チャーハンに台湾ラーメンが載っていたボソボソの肉が混ぜてあるだけ?これって中国だと揚州炒飯っていうのかな?グーグル先生に聞いてみた。肉味噌っていうんだって。おいしい。

 

台湾ラーメンは、醤油ベースのスープにニラ、もやし、肉味噌、鷹の爪でピリリと辛めに仕上げてある。台湾チャーハンは、普通の五目チャーハンに肉味噌。辛さはなくセットで食べると絶妙だよね。スープまで飲み干し完食!わぉ、体中に力がみなぎってきたよ。おまけのコーヒーを頂きながら電車の時間をチェック。1時間に二本か、14:57垂水駅発の電車で帰ろう


朝飯まえに鼻唄歌いながらよく登っていた陣場山(標高855m)と和田峠(標高690m)に毛が生えた程度だろ?とたかく食っていたんだが、久しぶりの大敗退ライド。いやまぁとにかく無事に返ってこれてよかったよ。振り返りで反省しておこう

 

①補給品持ってくる考えがゼロ(パワーエサなし、ボトルケージに刺した水500mlのみ)完全忘れていたよ。結局この日岐阜県は今年初の夏日(25℃超え)
②林道の通行止め情報を未調査。また春先なので落石が路面に転がっていて危ない
③服装。カーゴパンツにしたけど、ヒルクライムで疲れてくるとナイロンベルトのバックルがお腹に食い込み痛い。愛用しているナイキのランニングショートパンツに着替えよう。ザックのバックルも擦れて痛い。疲れすぎるって何にしてもだめだね

 

そういえば朝すれ違ったクロスバイクのサイクリストは、池田山→ふるさと沙羅林道→君が代街道なんだな。空気の澄んだ秋に再訪しようっと

第十三候 清明・玄鳥至 桜舞う香流川を早朝自転車散歩(220408)

週末の天気は晴れ!遠征しよう。変えたばかりのチェーンを少し慣らしておきたいと早起きして早朝ライド。気持ちのいい朝だ

f:id:trail7:20220409032114j:plain

仕事前のライドはなんか狭っ苦しい。んでも桜吹雪の香流川についた瞬間仕事のことなんかどうでも良くなった

 

f:id:trail7:20220409032144j:plain

 

チェーンのゴリゴリ感はなくならなかったが早起きした価値の高いライドでございました

 

多分ナローワイドチェーンリングと新しいチェーンの内幅のクリアランスの問題だ。走っていけばなくなると想定した

CN-HG93-9Sチェーンにしてみたらゴリゴリする

チャリンコを入手して約7ヶ月、3000キロ走行した。ガーミンコネクトはギア管理にも使えていいね。

 

ちょっと気になったのでチェーンゲージで伸びを測定、0.75は通ってしまうけど、1.0には達していない状態だ。あぁもう変えどきだ。

 

調べてみるとシマノ9SチェーンはCN-HG93¥2458,CN-HG53 ¥2300の2つのみ
まぁ値段もあまり変わらんしグレード高い方買っとけとポチった

 

113リンク+ミッシングリンクの114リンクで戻す。なんかフロントギアがすげえゴリゴリしてフレームに響く。うーむチェーンオイルを塗りたくりしばらく様子見だ

 

→4/13追記 100キロほど乗ったらほぼ気にならない程度に落ち着いた。やっぱ慣らしって大切なんだな。

 


 

f:id:trail7:20220403062548j:plain

f:id:trail7:20220403062635j:plain

f:id:trail7:20220403063716j:plain

 

第十二候雷乃発声 (220402) 名古屋大仏・八事山興正寺で仏教に触れてみたよ (220402)

七十二候ライドの第十二候、雷乃発声、雷がなり始める時期だと。全然そんな雰囲気なし、これはハズレっぽいな。今日は曇り時々晴れ、ちょっと早起きして五条川の桜を見に行こうと思ったけど結構寒くてプランB。なんとなく八事山の桜でも見に行っておこうかな

 

6時出発猫洞通~山手グリーンロードを駆け抜ける。早朝は空いていて気持ちいいぜ。起伏に富んでいて信号さえなけりゃなかなかいい自転車コースだ。名古屋大学南山大学中京大学、日赤病院とかある文教地区でなんとなくブルジョアジーな街並み

 

maps.meのPOIに載っていた名古屋大仏によってみた。


中国風?の特徴的な門構えでひっそりとたたずんでいる。緑豊かな境内はなかなか雰囲気があっていいね。設立は天文十八年、1549年。信長の弟、末森城(現在の城山八幡宮)城主の信行くんがお父さんの菩提寺として創ったんだって。織田家ってなんだかんだ言ってご当地ではリア充一家なんだなぁ

f:id:trail7:20220403050417j:plain

門の奥に尊勝仏頂尊の宝幢なるものがあった。ぶっちゃけちんぷんかんぷん。一ミリも意味がわからない。グーグル先生に聞いてみると「仏法のこと。仏法(仏の説いた教え)を、敵を圧倒する猛将の幢(旗ほこ)や旗印のことで説法があることを示すための旗ともいう」ということだがこの2本の石塔が旗印を模しているということなんだろうか。世の中わからないことだらけ

f:id:trail7:20220403052046j:plain

案内板を読むがなかなか理解が難しい。とにかく三匝すればいいんだな?って匝ってどういうこと?スマホでは変換できず雰囲気からしてこの塔の周りを三回廻るということなんだろうと廻っておいた。家で調べてみるとそのとおりだったよ。初見で理解できるひとってなかなか教養の持ち主なんだろうなあ

 

竹林を下ると名古屋大仏が鎮座していた。まわりに象さんとかお坊さんとかもおりなかなか異国情緒あふれる感じだ。

 

f:id:trail7:20220403052736j:plain

その大仏の前に諸行無常諸法無我涅槃寂静と彫り込まれていた。おお、諸行無常は知ってるぞ、祇園精舎の鐘の声だろ?あとの二つは何だ?

諸行無常→すべてのものは移り変わる

諸法無我→すべてのものはお互いに関係している 

涅槃寂静→悟りを開くとそこには静寂な世界が広がっている

という仏教の教えを今北産業でギュッとエッセンスを絞り込んだ三法印というまとめだとのこと。知らんかったよ。

 

新たな知識を得て満足感が高い訪問だった。そして目的地の八事山興正寺へ向かった。

f:id:trail7:20220403054132j:plain

ここは大仏に五重塔、桜とインスタ映え要素が多い場所だ。たしかに桜は満開だけど本数はそれほど多くないね

f:id:trail7:20220403054243j:plain

 

これで帰るのもなんだか物足りないので、境内案内図を眺め総本尊なるものへ寄ってみた。なかなかいい感じの参道を抜け、女人禁制のゲートをくぐり、ありがたい大日如来坐像のある総本尊着。なんかよく見えねえぞ。オンアビラウンケンと唱えてください。と書いてあったのでとりあえず手を合わせ素直にオンアビラウンケンと唱えてみたよ。家に帰って調べたよ。いみは、おお地水火風空。という真言だとのこと、ちょっといまいち理解できてないが今のところこれ以上はやめとこ。そもそも何語なの?インド語系統?

 

しかし宗教は信者からの寄付で運営資金を賄っているのに女人禁制ってなんで?世の中の半分のマーケットをみずから締め出す。まぁよおわからんけど、いつかこれも含めてコネクティングドットされるかもしれないね

 

早朝6~8時の自転車散歩、観光客おらずなかなかステキな時間を過ごせた。名古屋市内は7時をすぎると車が結構出てくるね。やっぱ皆仕事かな?市内ライドは日曜が一番だね。

 

ポンコツクロスバイクに乗ってでかけ、季節の移り変わりや未知のことに触れる。これがいまの僕にとっての幸せだ。なんとなく、世界の車窓からのテーマソングを口笛で吹きながらマックスバリュによって朝飯とバーリアルをゲットして帰宅したよ。良い朝でございました

www.youtube.com

 

f:id:trail7:20220403054628j:plain

f:id:trail7:20220403054647j:plain

f:id:trail7:20220403054736j:plain

f:id:trail7:20220403054838j:plain

 

旅のアルバム

f:id:trail7:20220403061236j:plain

晩飯はヨメさんとテレビで見たスペイン料理やへ行ってみた。うめえけどクソたけー!

f:id:trail7:20220403061332j:plain