銀輪日報

本と自転車旅とB級グルメ

ジモティー総決算!府中調布NIMBYライド~国立天文台~JAXA調布のマシマシてんこ盛りポタ

2019.10.21

 

丸紅も裸足で逃げ出す忌避施設の総合商社、府中市。隣の調布と合わせてNIMBYの宝庫だ。公営ギャンブル(競馬、競輪、ボート)、軍事施設、刑務所、墓地、空港。これらの施設の必要性は分かるけんども、俺んちの裏庭にはやめてくれよ。Not In My Back Yard → NIMBY
怖いもの見たさという意味では好奇心をそそるあるいみ魅力的な観光資源だ。いわゆるブラック・ツーリズム。今回その総力特集を組んだ

 

スタート地点は是政橋。多摩サイからのアクセスもよし、盲腸線西武鉄道多摩川線でのんびりと輪行も悪くない。最初に向かうのは大東京綜合卸売センター。やっぱ武蔵の国府は府中だぜ。誇り高く大東京を名乗る。徳川家康の国替えでやっとこさ開発された江戸なんかぽっと出の田舎モンの集まりだ

 

地域の生活を支える市場で朝6時から絶賛営業中。ごちゃごちゃっと通路に商品があるれる市場内は、香港の旺角を彷彿させる異国情緒漂うB級ショッピングエリアだ。これまたぽっと出のドンキのわざとらしい圧縮陳列なんかメじゃないぜ。市場内で営業する舌のこえた市場関係者の台所、洋食屋バッビーノのオムライスは名物だ

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垢抜けなさが魅力の大東京綜合卸売センター

その隣には、天然水を使ったビールが自慢のサントリー武蔵野工場。前もって工場見学を申しこんでおけば出来たての美味しいモルツがいただける気前の良いありがたい施設なのだ。天然水と聞くとありがたい感じはする。実際地下水を組み上げて「水を磨いて(濾過して)」使用している。言葉の選び方が秀逸だ

 

横浜のキリンビールの工場は、ガイドのお姉さんにきいてみると丹沢水系の水とお答えいただくが、ようは横浜市水道局の水道水を使っているようだ。はっきり言わせるの可哀想なので空気を読んで理解したことを覚えている。ま、どっちでもいいけどね。正直あんま変わらんと思う

 

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タダ酒をいただけます

この二つはライドの一番最後にもってきてシメるのも大いにありだ

 


東京競馬場へ、1レースぐらい心細い手持ち資金をとかしてみるのも乙だ。競馬開催期間でなければ、JRA競馬博物館によってみてもいいよ

 

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JRA東京競馬場

 

近くの大國魂神社へ寄る。創業西暦111年とド偉い歴史を持つ由緒正しい武蔵国の守り神だ。お正月には50万人以上が初詣に訪れる地域屈指の人気スポットだ

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願掛けした後は、旧甲州街道を東に向かい航空自衛隊府中基地、滑走路がない空軍基地だ。一瞬、何やってんだお前ら。丘サーファーじゃねえか。とツッコミを入れたくなるが、気象観測とか航空管制とか日の当たらない業務に邁進するがんばり屋さんだ。施設前にスバル製の無人機、三菱製のF1支援戦闘機、そして疑惑のロッキードのF104J要撃戦闘機が誇らしげに展示されているので写真に収めておくといい

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府中基地自慢の三点セット

 

基地の裏に鬱蒼と木々が茂る国有地があり米軍が利用するという怪しげなパラボラアンテナがそびえ立つ。この辺はヤバい雰囲気なので無茶して踏み込むようなことはせずおとなしく記念写真をとるくらいにしておくべき

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謎の秘密基地。武蔵野台地エリア51

 

そして美術館通りというステキな道を通って府中刑務所へ向かう。目の前に東芝のエレベーター実験等があらわれる。東芝社員であらずんば人にあらずと言われる府中の制空権をガッチリと握っている

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東芝様の城下町だ

 

府中刑務所の作業製品展示場を冷やかしに覗いてみるのもいい。受刑者が一生懸命作った製品が所狭しとならんでいる。そこから府中街道北へ。大通りに面した裏門が見えてくる。この近くに三億円事件の現場が在るが、特に記念碑があるわけでも何もなくスルー。府中街道から右の脇道にそれると田舎風情が漂ってくる

 

武蔵国国分寺を訪問する。創建は奈良時代。やはり武蔵国の中心はここにあり。なんじゃ東京って?ぷっ。そこから小さな清流沿いの小径、お鷹の道へ入る。ここはチャリは押し歩きだ。そしてすぐに名水百選、真姿の池湧水群があらわれる。透き通った湧水が流れ出るここは訪れる価値のある場所だ

 

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一年中水量豊かに流れ出る自慢の湧水

 それからは国分寺崖線ハケの道沿いを東へ。途中で日立製作所中央研究所を水源に持つ野川に合流。ライトグラベルのガタガタ道が川沿いにはしる自然あふれる武蔵野公園、野川公園は気分爽快だ。そのまま野川沿いをハイカラタウン、ニコタマまでに下るのもツウだ

 

ここはあえてこだわりの郷土の英雄新選組組長近藤勇の生家跡をおとずれ、良家の子女や南蛮人のご子息が通うアメリカン・スクール・イン・ジャパン前を通り抜け多磨霊園に立ち寄る。バカでかい霊園にはセレブや政治家、歴史上の人物が数多く眠る。僕はソビエト連邦の英雄、リヒャルト・ゾルゲの墓を詣でた。今でも多くの人が訪れるのか墓石はきれいに清掃され花がたむけられていた

 

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また野川までダッシュで戻る。水車経営農家を見学。近隣の農家からコメやそば、麦の精穀、製粉作業を行う請負業者だ。営業開始は1805年。冬場には養蚕を副業として行っていた働きやさんだ。ここのボランティアの懇切丁寧な説明は必聴だ

 

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そして大沢の掩体壕を見てみる。その先は東京オリンピック自転車競技スタート地点の武蔵野の森公園だ。わが東京ベルディに分不相応に立派な味スタもあるが今回はパスし、調布飛行場門柱でパチリ。天気のいい日には新中央航空の大島定期銀の着陸を眺めるのもおすすめ。風向きと時間をよく読んでおく必要があるよ

 

そして国立天文台三鷹キャンパスへ向かう。目玉は1921年稼働の第一赤道儀室。国の有形登録文化財だ。中にはドイツの名門カールツアイス社製の20cm太陽観測用屈折望遠鏡が配置されている。その他の見どころは天文機器資料館だ。実際に使用した設備が無造作に並べられた倉庫だが、今はなきボストンの名門Digital Equipment CorporationのRL02K-DCデータカートリッジ、容量はなんと10MB!とかヒューレット・パッカード社製5060Aセシウムビーム原子時計など掘り出しもんの興味深い骨董品が眠っている

 

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10万年に一秒の誤差の精度を誇るが製造後数十年で倉庫で眠っている

 

で、Jaxa調布にも立ち寄る。でも展示物が少なく訪問の価値は少ない、僕の言ったことあるぜマップを一つ塗りつぶせるだけの価値。時間がなければ飛ばしてもいい。そんでいつも大繁盛の深大寺、名物深大寺そばが1500円位するのでパス。布多天神社で手を合わせ京王閣競輪場までくれば多摩サイに戻る。多摩川ボートによって是政駅へ無事帰還だ

 

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ボートはなかなか熱いレースだぞ

見どころがてんこ盛りで一日かかってしまう。特に晴れた秋~春の日に肩の力を抜いてのんびりと回るのがおすすめだ

 

 

 

 

 

旅のアルバム

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大東京綜合卸売センター

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掘り出しモンたくさん

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大東京の魅力あふれるショッピングセンターだ

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地域自慢のサントリー武蔵野工場。モルツを買う金ないから金麦でガマンだ

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武蔵国国分寺と楼門

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自然あふれる武蔵野公園

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近藤勇生家跡

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調布飛行場35滑走路

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DECデータカートリッジ10MB

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カールツアイス社製65cm屈折赤道儀式望遠鏡1929年~

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FJR710/600Sターボファンエンジン日本の技術を粋を結集した逸品(1971年)

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JAXA調布の展示パネル

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ちょっとピンぼけ (190704)

 

 

「写真を撮る」とは、単にシャッターをきることではない。その瞬間に自分が何を感じたのかをさまざまな工夫によって表現することだ - ブレンダ・サーブ


「今はネットで写真を公開することができる。昔なら、靴箱の中にしまっておくだけだった。でも写真というのは誰かに見てもらって初めて生命を持つものだ」 - ジム・リチャードソン

 

 

僕らは週末を心待ちにし自転車であちこちに出かける。そしてその風景や体験を自分の感性で切り取りカメラに収める。どんな写真にもそれにまつわる物語がある。印象的なお気に入りの写真を撮影できればその物語は一層引き立ち記憶に焼き付けられる。それを大切にココロの中にしまっておいてもいいし、共有するのもありだ。また他の人が撮影した心を衝く写真に感銘をうけ同じ場所に行ってみたい、体験してみたいと行動を起こすこともある。

 

写真は人の心を動かすことができる。

 

できれば僕も良い写真を取りたいものだ。ただし、写真を撮ることに夢中になりすぎて目の前の出来事を軽視しないように。僕のようなド素人が撮影技術について語るのはおこがましいが、それでも最低限の知識とともに写真撮影を楽しんでいきたい。

 

技術がどれほど進化しようとも、高価な機材を使おうとも写真のキホンは変わらない。すなわち「構図」「ピント」「露出」の三大要素だ。

 

「露出」についてはカメラで自動補正してくれるし、極端な失敗がない限り後で写真加工アプリで自分好みに修正が可能だ。

 

「ピント」は、AF(オートフォーカス)機能を使えば基本的に問題ない。しかし撮影者の意図しない被写体にピントが合っていることがあるのでその点注意が必要だ。

 

「構図」は、もっとも重要な要素と言える。よく言われるように自動構図設定というような便利なボタンはカメラに実装されておらず写真家の腕に任せられている。


僕らは多分、サイクリングや旅が主な目的。写真撮影はあくまでも思い出をより鮮明に残しておくための手段だ。すなわち写真撮影そのものにあまりお金と時間をかけていられない。手持ちのスマホで気になった時にサクッと撮ってしまえば十分だ。そして撮影したほぼすべての写真は印刷されることなく、PCやスマホの画面でのみ鑑賞される。

 

この前提を元に最低限のポイントを抑えておきたい。

 

先に述べたように撮影の三大要素のうち、「構図」と「ピント」は後からの補正が効かない。そのため撮影時にはこの2点に注意を払うべきだ。

 

「構図」づくりのポイントは、画面に何を入れるか、そしてどう入れるか。構図づくりの詳細については専門サイトに任せよう。たとえば次のサイトはよくまとまっている。

 

meetsmore.com

 

そして構図づくりのために、レンズの特性を知っておくことは大切だ。焦点距離とか、広角、標準、望遠レンズという言葉を聞いたことがあるだろう。焦点距離とは、ピントが合ったときのレンズとセンサーの距離のこと。35mmフィルム換算で50mmが標準とされている。これは50mmレンズが人間の視野角に最も近いとされるためだ。

 

もし詳しいことを知りたければ、名門ニコンのサイトがわかりやすい。さすが餅屋中の餅屋だ。 

www.nikon-image.com

 

焦点距離が短ければより広角で視野(画角)が広がり、長ければ望遠と呼ばれ、画角が狭くなる。

 

わかりやすくいうと広角レンズは虫眼鏡。焦点距離はせいぜい10センチとといったところだろう。そしておじいちゃんが新聞を読めるくらいに焦点の合う範囲は広い。すなわち画角が広い。そして望遠鏡は遠くの対象物に焦点が合う。焦点距離が長いということだ。実際に使ってみるとわかるが、望遠レンズは対象物に対してブレを抑えるのが難しいのが欠点だ。

 

これらのレンズ特性を写真撮影に活かすと、広角レンズは広がりのあるダイナミックな写真で「物語を語る」ことに向いている。反面、遠くにあるものは肉眼で見るよりもずっと小さく映るのが弱点だ。望遠レンズは被写体をぐっと引き寄せて画面の主役として強調できる。ただし画角が狭いため部分的な範囲しか切り取れない。この特性を利用して、画面の要素をグッと絞り込みたいときは望遠レンズが適切だ。また被写体深度(撮影者からみてピントが合う前後の範囲)が浅いという特徴があり、背景がぼやけやすくなり(いわゆるボケ)、背景がごちゃごちゃしていても目立たなくできるため人物のポートレート撮影なんかによく使われる。望遠レンズは「特定の被写体を引き立てる」ことに向いている。

 

作例でみてみよう、この写真は同じ日、同じ場所から撮影したものだ。マリナーズジャイアンツのオープン戦。イチローの打席だ。特徴的なバッティングルーチンを望遠で大きく切り取ってみた。定番の構図で写真としてはいまさら面白みのないものだ。しかし消すには惜しいので取っておいた。

 

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かっこええなぁ

 

次の写真は少し引いた写真だ。広がりのある画面でオープン戦ということや巨人戦という「物語」が見えてくる。僕はこちらの写真のほうが味わい深い写真だと考える。

 

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もう少しみてみよう。この写真のシングルトレイルは緑に映え、広大なジャングルの中に消えていくように視線を誘導するはずだ。前景には「担ぎ」を入れているMTBerが写っておりこれから進む先を暗示している。マウンテンバイクのワンシーンという物語を的確に捉えた写真だ。

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たまたまだけど後から見返すといい写真だ

 

もう一丁、マレーシアでの早朝のトレイルランニングのシーンだ。

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朝もやのなかを駆け抜けた

この写真のオリジナルは次の写真。これも悪くないが画面の下にある水たまりがあまり意味がないそして、前のランナーとの距離感がある。そのためいらない部分をクロップし構図を調整したのが上の写真。正解はないが、僕は上の方がお気に入りだ。このように構図は写真ソフトによる微調整の余地はすこし残っている。

 

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「露出」に関する失敗作を。これはサハラ砂漠からの熱波に襲われた欧州大陸のコルドバで炎天下40度のなか取った写真だ。頭フラフラで正直写真なんかテキトーでいい。という状態がよく現れている。露出過多かつ日光によるフレアがきつすぎて、写真加工アプリでももうどうにもならん。オリコウサンな写真ではないが、これはこれで撮影した本人には味わいがあっていいけどね。そんな裏事情を知らない人にはたんなる失敗作。

 

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 「ピント」については機械におまかせしているのが現状だ。後でみたみたら思うところに焦点があってなくて残念な思いをしたことがある。こればかりは後から修正が効かないので慎重にキメてほしい。

 

似たような構図の写真を2枚。マヨルカ島で昼間っからビールを飲んでいた時にフト思いつきで撮った写真。キチンとビールにピントが合っている。しょぼいiPhone SEだけど、ボケもキマった!

 

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フィリピンの名門サンミゲル社のピルスナービール。旧宗主国のスペインに殴り込みだ!うまいんだわこれが

 

そしてこれは南ドイツの行きつけの居酒屋で注文したラムステーキを待っている時に手持ち無沙汰に撮ったものだ。

 

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世界最古創業1040年の醸造所ヴァイエンシュテファンの白ビール。うめ~

 

ちょっとピンぼけ。

 

 

  

ちょっとピンぼけ (文春文庫)

ちょっとピンぼけ (文春文庫)

 

 

 

※ ギュギュっと厳選した写真撮影に関するおすすめ本を紹介しておこう。ナショナルジオグラフィックの『プロの撮り方』シリーズは、美しい写真を作例とした良書ばかりだ。そして文章も刺さる。さすが泣く子も黙る天下無双のナショジオ。質が高く、何度も読み返したくなる。どれも高いので近くの図書館にないか探してみてね。もし買うならKindle版よりハードコピーがいい。値段もそんなに変わんないし本棚とかテレビ台の下の棚ににおいておくと格調高いオーラを放つインテリアにもなる。

 

 

これは絶対読んでおくべき。価格は3,190円で若干つらいぜ。でもきっと愛蔵版となるよ。

プロの撮り方 構図を極める

プロの撮り方 構図を極める

 

 

次はこれ。見る力、デザインの要素、構図法、光の効果、フォトショップという内容で簡潔にうまくまとまっている。価格は2,530円でまあ許せる。

プロの撮り方 創造力を極める

プロの撮り方 創造力を極める

 

 

これもいいが5,060円と高額なのが悩ましいところ。ふざけてんのか?とおもうが無視できないくらい中身もいい。撮影のキホン、カメラの基礎知識、構図、光、マニュアル撮影、デジタル暗室、そして応用編で被写体別(人、風景、スポーツ、旅先など)のテクニックが網羅性がいい。

ナショナル ジオグラフィック プロの撮り方 完全マスター

ナショナル ジオグラフィック プロの撮り方 完全マスター

 

 

 

国産ではこれ、きめ細かい解説がありさすが、お・も・て・な・しジャパンだ。製本は普通なのでKingle版でいいかな。実用書。

(構図テク早見表付) 完全版 写真がもっと上手くなるデジタル一眼構図テクニック事典101+

(構図テク早見表付) 完全版 写真がもっと上手くなるデジタル一眼構図テクニック事典101+

 

京浜臨海部自転車探検(東扇島~山下公園)

2016.11.20 

 

 

小春日和の日曜日、京浜工業地帯最深部の東扇島を目指した。重化学プラントが立ち並ぶ埋立地の一帯はマジで空気がヤバい。フィルター付きのセブンスターのほうがよっぽど体にいいぜ

 

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輸出を待つスバル車

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重化学工業が立ち並ぶ日本基幹産業地帯だ

 

 

 

西公園前のオークション会場近くの路上にものすごい数の自動車が廃車として放置されている。よく見ると昨年車検が切れたジャガーとかセルシオとか。ぜってー盗難車とかニコイチとか素性の怪しいやつだ。ヤベーここ

 

 

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なんかもってねーな

 

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商船三井のコンテナだ。ミツイオンラインではない

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日本夜景遺産認定川崎マリエン

 

 

京浜運河の海底トンネルをもどり産業道路経由で鶴見線国道駅へ。機銃掃射の跡がなまなましくのこる駅舎は昭和のかほり。

 

 

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機銃掃射の後が痛々しい

 

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味わい深い鶴見線国道駅ナカ

 

そのままギヤは軽めにちんたらと第一京浜沿いに山下公園までいきリュックに入れてきた昼飯食べてやる気なくなり、普通語と人民元が飛び交う中華街を抜け関帝廟経由で関内から京浜東北線でのんびり家路についた

 

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できる男はシャッターチャンスを逃さない

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横浜スタジアム

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大道芸人山下公園、大勢の観衆を集めていた

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中華街・関帝廟

 

 

 

 

 

東京消防庁クイックアタッカーと邂逅@和田峠 Hike&Bike 85.9km 190302

 

 

週末の静かな峠道、サイレンを鳴らして駆け上ってくる赤いバイク2台。その名も東京消防庁クイックアタッカー山岳救助のスペシャリスト。無線と地図で遭難者の位置を確認し馬鹿でかい50リットルクラスの赤い登山用ザックを背負って陣場山への稜線を駆け上がっていった。

 

 

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陣場山山頂857m

 

闇の奥(横浜~横須賀)

2019.10.20 


絶好のヒルクライムシーズンなのに峠は壊滅状態。しゃーない。ちょっと早いけど僕のサイクリングコースデータベースから冬季コースにカテゴライズされている三浦半島でも目指すか。でも三浦イチはだるいし。とりあえず三崎口までコースを引いておいた。ゆっくり準備をして8時過ぎに自宅を出た。もちろんコンバットナイフとコルト・ガバメントM1911と予備弾倉は忘れずにリュックの中に突っ込んでおいた

 

多摩サイの状態がよくわからん。よってサクッと輪行で川崎までズルしてワープ。iPodのライブラリからクリーデンス・クリアウォーター・リバイバルの大ヒットナンバー、フォーチュネイト・サンを聴きながら気合を入れておく

 

 

 

第一京浜は道幅広く走りやすい。僕はマッハ4の巡航運転で横浜を目指した

 

まずは日産グローバルヘッドクオーターズに立ち寄ってみた。大層な名前は結構なんだが、オマエんとこの三菱自動車なんとかしろよ。冴えない株価にしょぼい配当。牛丼も食えないぜ。ギャラリーの中央には傑作GTRがドーンと展示されている。かっこいい!おノボリさんよろしく写真を取りまくった。価格表を見るとたったの1200万円。そのお買い得感に思わずその場で買い注文を入れそうになったが、今月使いすぎたのでちょっと我慢しておこうと思い直した

 

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そして海上保安庁北朝鮮工作船展示を見に行った。東シナ海から引き上げられた弾痕生々しい工作船の船体や憧れの金日成バッジや、AKS74や無反動砲、通信機器などが展示されている。敵チームとはいえ、祖国に殉じた工作員たちに敬意を表した

 

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基本的にオシャレ観光地はスルーなのだが、関帝廟だけは必須だ。僕は必死に手を合わせその御利益を願った。長蛇の列で名店前にたむろする観光客を蹴散らしながら昼時でいい匂いが漂ってくる中華街を駆け抜けるとお腹が空いてきた

 

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ぜんぜん疲れてないけど山下公園で休憩だ。いい天気で気持ちいい場所だなぁ。のんびりと駅前のダイエーで買ったビスケットで少しお腹を満たし復活。クライマー魂で港の見える丘公園へ登った。この辺はブルジョアジーの街だ。神奈川県警が警備する通りに高い塀に囲まれた豪邸が並ぶ。大したもんだ

 

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そしていまだ米軍軍政下の残念な地域、旧根岸競馬場に向かった。温かい陽光の下、原っぱでちびっこ達が元気よく駆け回っていた。思わぬところでただしい日本の風景を垣間見たぜ

 

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その後しばらく湾岸道路をマッハ4で巡航。八景島海の公園はまつりでごった返していた。お気に入りスポットの野島公園展望台へ向かう、海抜ゼロメートル地帯から標高57mまで登るプチヒルクライムを楽しめる。山頂にはショーン・ホワイトも裸足で逃げ出す360°の絶景が広がる。目を凝らして日産のテストコースを監視するが日曜なんで閑古鳥が鳴いていた

 

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その後いよいよ今日の攻略目標、鷹取山を目指す。麓にチャリをデポし鬱蒼としたジャングルの中に踏み込む。垂直に切り立った岩が神殿のようにそびえ立つ。磨崖仏が僕を迎える。薄暗いトレイルはカーツ大佐の王国に続いている。僕はコルト・ガバメントを取り出し射撃姿勢をとりゆっくりと歩みをすすめる。緊張感が高ぶってくる

 

 

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闇の奥へ続くトレイル

 

しばらく偵察を続けたが日曜だからか不在のようだ。僕はカーツ大佐の抹殺に失敗した。でもちょっとホッとした。折角なので山頂にある展望台に登って絶景を楽しんだ

 

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カーツ大佐の王国

 

そんでおっかないトンネル地帯を抜けて横須賀到着。三笠公園でヨコスカピースフェスティバルを見学、フォークバンドの演奏を見ていたら時間切れ。でも充実したライドにちょっとフンパツして駅前のコンビニでプレミアムモルツを購入し祝杯を上げた。京急の心地よい揺れに眠りに落ちた。そして僕の夢のGTRはまた少し遠のいた

 

 

 

 

 

旅のアルバム

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機銃掃射の跡

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国道駅

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キリンビール横浜工場。予約して工場見学すればただでビールが飲めるよ

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VR38DETTエンジンのカットモデル。V型6気筒。エンジン3799cc,270馬力

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弾痕生々しい工作船

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憧れの金日成バッジ

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根岸の米軍住宅

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シーパラ。湾の向こうの小山が野島公園展望台だよ

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鷹取山山頂、標高191m

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天下御免の第7艦隊所属、イージス艦ジョン・S・マケイン

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皇国興廃在此一戦。カッコよすぎ

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軍国少年の誇り、記念館三笠

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僕の人生いつも崖っぷち

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ヨコスカピースフェスティバルで熱演するフォークバンド70sのかほりがした

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横須賀海岸通り

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観音崎の28サンチ榴弾砲陣地

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浦賀の渡し

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おしりこすっちゃうくらい激坂

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荒崎公園

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大楠山展望台からの眺め



ノジャン原子力発電所に原子力の明るい未来を見た! (180915)

 

 

ジェノバ発パリ行きエールフランス1517便。共同運航便でオペレータはエールフランス傘下のオップ!。機材はこれまた同じグループ会社から売れ残りを適当にあてがわれたシティジェットのAvro RJ85 (1993-2002)。

 

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ブリティッシュエアロスペース社謹製の地方路線をつなぐ短距離離着陸機として170機生産され、現在122機が稼働中。当然機齢は高くなり平均20年とシンガポール航空の3倍だ。事前に察知できれば保険金を積み増しておきたい。運悪く搭乗ゲートでこの機材に出くわした場合は、ヨメさんに電話してさりげなく日頃の感謝を伝えておくべきだ。

 

憧れのHandmade in USAのキャノンデールのバイクを注文したつもりが納品されたらモノは中国製だったようながっかり感だ。

 

ヤル気のないスカスカの機内で僕はいつものようにカッペ上等と窓側の席に張り付いた。

 

頼りなさげな4発エンジンがぶんぶんうなりをあげて飛び立った。巡航高度が低くこれはこれで見晴らしがいいぞ。ハズレのようで実は当たりかもしれない、人間万事塞翁が馬とはこのことだ。しかし漢字でどうやって書くんだっけ?としばし悩んだ。

 

このフライトの一番の見どころ、標高4811mのモンブランとメール・ド・グラース氷河をカメラに収め最高だぜ。その後もフラフラとパリへ向かって飛び続けた。飽きもせず外を眺めていると何だあれは?特徴的な冷却塔が見えてきた。おそらく僕の大好きな原子力発電所だろうと写真を撮った。

 

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原子力発電はクリーンだ。気候変動による自然災害が毎年のように発生する中、温室効果ガスをまったく排出しない環境にやさしいエコな発電方式だ。だけどたまにお漏らしするとチョー危ないもろ刃の剣だ。

 

発電の仕組みは簡単。お湯が沸くとピーってなるヤカン。あいつと同じ。ヤカンは蒸気の力で笛を吹くが、発電は水を沸かしてその蒸気の力で風車(タービン)をぐるぐる回して電力を生み出す。

 

原子力発電では核分裂反応での崩壊熱を利用してお湯を沸かす。熱源が異なるだけで重油とか天然ガスを燃やす火力とか、石炭とか、地熱とか原理はみんなおんなじ。要はヤカンをどうやって熱するかということ。

 

んでもって、タービンを回したアッチッチの蒸気を冷やして水に戻す復水装置に冷却用の水源が必要なのだ。島国の日本は海沿い。海から遠い大陸では川沿いが多い。そして川の水量では少なすぎて、排熱の影響が大きくなるので川に戻す前になるべく冷やしてあげようとあのバカでかい冷却塔が必要なのだ。

 

水の気化反応による吸熱作用を利用しており、盛大にモクモクしていても無問題。単なる蒸気だから気持ちよく深呼吸OK。安アパートのベランダに流れてくる近所のおっさんのタバコの副流煙の方がよっぽどやばいぜ。

 

原子力大国フランスには58基の原子炉があり、電力の70%を原子力発電でまかなっておりその割合はダントツで世界一。だからフランスの原子力は正しい原子力、きれいな原子力に違いないと期待に胸が膨らんだ。

 

グーグルマップを駆使して山座同定を実施、ノジャン原子力発電所ということが判明。パリから120km。営業開始は1988年。名門アルストム社謹製130万キロワット級原子炉が2基ありパリの電力需要の3分の1をまかなう。

 

冷却水源?もちラ・セーヌ。花の都を優雅に流れるあのステキなセーヌ川。その水でじゃぶじゃぶ冷やす。お前ら本当にそれでいいのか?大丈夫なのか?奥多摩原発こしらえて多摩川の水で冷やしているようなもんだ。しつこいようだけどもう一回確認しておくぞ。本当にそれでいいのか?

 

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セーヌ川のほとりで景気よくモクモクしてるぜ!

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2016年氾濫寸前のセーヌ川で撮影活動を行う熱心なフォトグラファー達。自然の脅威はフォトグラファーを惹きつけるものがある

 

jp.reuters.com 

 

僕はフランスの原子力発電所の地図を調べてみた。大嫌いなドイツ国境沿いに並ぶ原子力発電所群はまさに現代のマジノ線だ。2022年までに原発全廃と息巻いているメルケル首相がヌケ作にしか見えない。ベルギーののど元に突きつけるショー原子力発電所。スイスとドイツ国境を守るフェッセンアイム原子力発電所ルクセンブルクと北ドイツに睨みを利かせるカットノン原子力発電所。戦略的な配置により国境の守りは完璧。

 

うぜえブリタニーク対策にイギリス海峡沿いにも戦略的に配置しておくぜ。間抜けなドイツ軍が連合軍に上陸を許したノルマンディーには念入りに2ヶ所置いとけ。えっ、エスパーニュ?忘れてた。まぁどうせピレネー越えたらアフリカだからほっとけ、アウトオブ眼中。

 

欧州の覇者、僕らの憧れの俺様共和国フランスのエネルギー政策に原子力の明るい未来が見えた!

 

 

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戦略的配置で国境の守りは完璧だぜ

Par Sting and Roulex_45 and Domaina — Base map: Nuclear_power_plants_map_France-fr.svg by StingModifications by Roulex_45 and Domaina, CC BY-SA 3.0,

https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=15303841
 

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大嫌いなドイツから国を守るマジノ線

 

Photo by maginotmoselle - cartelignemaginot (n.d.) retreived 19/Oct/2019 from http://maginotmoselle.free.fr/construc/cartelignemaginot.htm

 

ここっす。さすがにモザイク処理されてるなぁ

東京ドームに祇園精舎の鐘が鳴く 【マリナーズ6-ジャイアンツ4】 (190317)

 

  

まさにその一挙手一投足に満員の東京ドームが湧いた。役者やのう。しかし結果は三凡退。無情にも選手交代を告げられる。満場のファンはがっかりした。翌イニング、マリナーズは一挙4点を挙げ逆転に成功し試合を決めた。名采配に驚きかつプロの厳しさに盛者必衰の理を垣間見た。

 

 

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