銀輪日報

本と自転車旅とB級グルメ

「耳をすませば」聖蹟桜ヶ丘周回ライド

2019.08.31

 

兎追いしかの山。桜ヶ丘周回ライド。僕のホームコースの一つ。まずは是政橋から定番の連光寺坂を駆け上がる。ツウは登りきったところの信号で左折し更に天国への階段、そして尾根幹へ行くのが高速ローディ達のあるべき楽しみ方だ。

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いろは坂、本当にいろはで終わってしまう

しかし僕はそのまま高速ダウンヒルを楽しみ、鎌倉街道を超えたところで大栗川沿いに、いろは坂で繋いで愛宕山周回コースへ至る。多摩サイ、浅川CR、尾根幹と地域のメジャールートに囲まれているマイナーバリエーションルートだ。

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都内にここ一箇所のみ、桜ヶ丘環状交差点

多摩地区においては比較的走りやすいルートではあるが、近隣のサイクリングコースに比べると交通量および信号多くストップ・アンド・ゴーの若干ストレスフルなコースというのが正直なところ。ここがメジャーリーグに昇格できない欠点だ。実際、ローディの姿は少ない。

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金比羅宮、いろは坂を登ったところにある聖地

とは言うものの周回コースでその日の気分で距離の調整がしやすいこと、アクセスは最高であることから地元ライダーにとってさくっと短時間で終えらる利便性の良いトレーニングコースとしての価値はあるだろう。

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信号さえもう少し減ってくれれば第一級のサイクリングコースへ昇格できるのだが

交通量は少ないが住宅地を抜ける狭隘ないろは坂通りから愛宕北通りへ繋ぐ。ここからは道幅が広くまたループ状の道路であるため大型車は少なく自転車にとっては比較的走りやすくなる。しかし問題はわずか5kmの間に14箇所ある信号だ。絶対数カ所で引っかかってしまいリズムが崩れてしまう。

 

すこし寄り道をして二郎系ラーメンで昼食をとった。サイクリングとラーメンは意外と食い合わせがよく、スープを飲み干し電解質と水分を十分に補給できた。そして、米軍多摩ヒルズへ向かうべくひじり坂を駆け上がり、聖蹟記念館のある稜線上のルートへ出た。

 

久しぶりに成績記念館によってみると明治大帝と明治維新に功績のあった五人の志士、三条実美岩倉具視木戸孝允大久保利通西郷隆盛を顕彰する五賢堂が開放されていた。

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五賢堂。明治維新百周年を記念して1968年に建立

そして桜ヶ丘公園の夕日の丘で休憩し、見晴らしを楽しんだ。ここには水道があり、さっぱりできる良い休憩場所だ。そして、ここからは約2.7kmの高速ダウンヒルを楽しみ帰宅した。

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夕日の丘から府中方面を望む

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連光寺ダウンヒル。両側にゴルフ場がありOB球よけのネットに覆われている

GPXルート(是政橋発着)

https://www.strava.com/routes/21439183

GPXルート(愛宕山ループ5.4km)

https://www.strava.com/routes/21439193

耳をすませばモデル地案内マップ

http://seiseki-s.com/htm/ssr/mimisuma.htm

第一級のヒルクライムルート夕霧峠と快走の手取キャニオンロード 100.2マイル

2019.08.17

 

ひさびさのセンチュリーライド100.2マイル。正確に言うと途中北陸鉄道野町〜鶴来のサイクルトレイン区間含むが途中鉄道使ってワープは第一回ツールドフランスからの伝統だから良しとしよう。

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東山ひがし

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第一レグ、夕霧峠。アクセス、難易度、交通量、景観、バランスの取れた第一級のヒルクライムコースだ。標高850mの頂上展望台からの二方面への眺望は最高。金沢市街と日本海が一望できる。それよりも絶景なのは富山側だ。砺波平野に北アルプスの稜線が望める。あいにく夏の空で透明度悪く立山剱岳は確認できなかったが、槍ヶ岳は目視できた。空気の澄んだ季節に再訪したい。稜線上のルートをたどえると何箇所か展望台があり国見ヒュッテからの眺望は素晴らしいものだ。国道304号に入り金沢側に下った。

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街をふらふらしながら時間を調整し、北陸鉄道サイクルトレインを利用した。チャリそのまま載せてよし。んでも西茶屋街先の野町駅から鶴来駅まで13.8km区間という自走のほうが早いという微妙な距離だ。実際乗ってみると単線の風情のある路線だし空調の効いた車内で30分ほどゆっくり車窓を楽しめた。

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終点の鶴来駅から再スタート、チャリそのままというのは楽チンだまずは営業開始紀元前91年という由緒正しすぎる白山比咩神社を参拝。全国三千支店の頂点に立つありがたい白山神社本店に祈りを込めた。

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そして第二レグ、北陸鉄道廃線区間をサイクリングロードとした手取キャニオンロードを駆け登った。鉄道の廃線区間は勾配やカーブが優しくチャリに最適。考えたヤツ天才。終点に近づくにつれグダグダになってしまうが一応の終点の道の駅瀬女で特に何もなく手持ち無沙汰に折り返した。そのまま手取川を海に向かった。加賀平野に降りるにつれ気温が上昇しマジふらふら。途中Aコープの398円グルメ弁当でランチをいただくがハッキリ言ってカロリー足りな過ぎる。

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第三レグ、石川ルーツ交流館の自動販売機で買ったスポドリ一気にがぶ飲み。息を吹き返す。白山の冷たい湧水で頭や身体を冷却した。美川大橋を渡り海岸線沿いの石川県道294号金沢小松自転車道線を南下。ガーミンフォーアスリートの腕時計をみるとセンチュリーランを意識し始めた。海岸線をのんびり流し、安宅住吉神社を参拝。参拝客に巫女さんが声をかけてくれるなかなか営業努力を感じる感じの良い神社だ。距離を調整するため木場潟を一周半し帰宅。結果100マイルちょい。ひさびさにセンチュリーラン達成し夏休み最終ステージをシメた。
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GPXルート

 

北陸鉄道鶴来駅から手取キャニオンロード往復、金沢小松自転車道北陸本線粟津駅まで

https://www.strava.com/routes/21076318

平成最後の酷道416号~大日峠~永平寺

2019.08.12 100.2km

 

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平成最期の酷道416号線、狭隘部は1車線、新規開通部でも1.5車線という国道どころか険道、死道はおろかぶっちゃけ単なる林道レベルだ。地元のセンセが頑張ったのか天下の国道などとずいぶん下駄履かせてもらったもんだ。ガードレールのない断崖路でオチタラオダブツ。車での通行はストレスフルというかはっきり言って無謀だ。実際車の往来はなく俺様専用スペシャルステージと化していた。昨日の酒が抜けておらず、もらいタバコを吸いまくって喉が痛い。吸気性能が30%落ち込んでいる。いつものことながらやけときゃ良かったと後悔を繰り返した。ゼイゼイいいながらも山林と山影で日陰となり涼しくて快適な夏の朝に感謝した。

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ゲートを抜けると新設区間が始まった。路面は滑らかでご機嫌な激坂クライムだ。黙々と漕ぎ続け標高914mの大日峠を踏んだ。峠越えの眺望は素晴らしい。記念撮影と朝食をとり勝山盆地へ降りた。

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勝山側は見通しや路面がよく珍しく高速ダウンヒルを楽しんだ。途中今日初めてのサイクリストとすれ違い挨拶を交わした。あっという間に降りてしまい九頭竜川沿いの鮎の道に入った栃原の名水タンタン清水で涼をとりこのまま帰るには早すぎるので曹洞宗大本山永平寺へ寄り道した。
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永平寺は1244年、道元禅師により座禅修行の道場として開かれた。現在も修行僧が200人日々研鑽を積んでいる実践の場だ。意外と涼しくきれいに手入れされた境内の七堂伽藍を見学した。そして意外と南蛮人が多い。クソ暑い中こんなところまでお越しいただきご苦労さんなことだ。今度来たときは一泊の修行体験「参籠」に挑戦しよう。

北陸本線丸岡12:24発の金沢行きで輪行、そして年一回の縁起物だからとカレーの市民アルバの満塁ホームランカレーを注文、炎天下疲れたためか意外にも余裕の完食でライドをシメた。

 

GPXルート 

https://www.strava.com/routes/21354270 
 

乗鞍スカイライン~乗鞍岳(3026m)バイク&ハイク

2019.08.11 35.3km
 
 
深夜の東海北陸道飛騨清見ICから下道を小一時間、カーナビを頼りに午前3時にデポ地の平湯峠の駐車場に到着した。
 
全く明かりのない駐車場に先客が一台だけ止まっていた。同業者と思ったが自転車を準備する気配はなさそうだ。僕は車のエンジンを切り、外に出て身体をストレッチさせながら夜空を見上げた。満天の星空だ。吸い込まれてしまいそうだ。
 
思ったより簡単に駐車場を確保できた安心感もあり、ゆっくりと簡単な朝食を車の中で済ませ、暗闇の中で持ってきたヘッドランプの明かりを頼りに自転車を組み立てた。そして滅多にない自動車輪行に僕は忘れ物がないよう入念に確認した。
 
乗鞍スカイラインのゲートは午前3時半開門だ。まだまだ夜明けは遠いが午前4時前に意を決して出発した。ゲートの係員と挨拶し乗鞍スカイラインへ取り付いた。
 
すぐに僕の視界から人工的な光は全消えた。僕は前照灯や計器類の照明を落とし、暗闇への同化を試みた。ゲートで熊が出るから気をつけてと言われたが何故か暗闇の中全く怖くない。僕は大自然に静かに溶け込んだ。
静寂の闇の中、徐々に目がなれてきて降り注ぐ星の光にうっすらと白いアスファルトの道すじが浮かび上がる。凛とした空気の下、僕は黙々と自転車を漕ぎ続けた。
暗闇の中、遠くからバスが登ってくるのが分かる。ご来光を目指す登山客を乗せた濃飛バスだ。僕は前照灯をつけ存在をアピールした。数台のバスが過ぎると再び静寂が戻った。僕はライトを消し夜明け前の漆黒に溶け込んだ。
少しづつ青やオレンジ色にそまり始めた雲ひとつない空に北アルプスの稜線が浮かび上がる。美しい瞬間だ。目覚めたばかりの小鳥達が360度のサラウンドステレオでさえずりはじめる。内容はわからないがなんだか楽しそうな会話のようだ。
 
途中、望岳台にて初めての休憩を入れた。まだ4時半過ぎだ。静かで美しい。本当に来てよかった。
 
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北アルプスの美しい稜線をカメラに納め再出発だ。稜線から爽やかな乾いた涼風が吹きおろしてくる。登り続ける僕が汗がかかない程度で温度飽和する。ずっと無理なく漕ぎ続けられそうだ。遠くに単独峰の御嶽山が綺麗に望める。高山盆地ははるか下だ。この道は雲ひとつない天空に続いていく。うまく表現できないが本当にきて良かった、生涯最高の朝だ。
 
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森林限界を超え、見晴らしの良い山岳観光道路は貸し切り状態だ。絶景を写真に撮りながら、ゆっくりと味わうように登った。いそがずなるべく長くこの最高の登坂を楽しみたいと思った。
 
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そして長野県境の標高2716mの畳平を踏んだ。信州側は雲海が広がっていた。ここで自転車をデポし、徒歩で乗鞍主峰剣ヶ峰3026mを目指す。爽やかな空気とカラッと晴れた空が気持ちいい。
 
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思ったより本格的な登山道でそれなりにキチンと装備を整えた登山者で混み合う中、Tシャツ、短パン、サンダルという軽装備に気後れした。なにが「ハイヒールで登れる3000m峰」だ。ちょっと乗鞍をなめていた。
 
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万が一これで天候が急変した場合、真っ先に低体温症でオダブツになるのは僕だ。今後気をつけよう。その分フットワーク軽く石ころだらけの登山道をゴボウ抜きで剣ヶ峰を踏んだ。お盆休みシーズンで流石に頂上の乗鞍本宮では15人ほどが列をなし写真撮影の渋滞が出来ていた。
 
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下りは30分ほど。あっという間に快適なダウンヒルが終わった。
 
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車での帰り道、神岡鉱山のカミオカラボに寄ってみた。道の駅に併設されスーパーカミオカンデという装置に関する展示館だ。子ども向けの内容だが分かりやすい。大型のプールを突き抜ける宇宙素粒子ニュートリノが放つチェレンコフ光光電子増倍管で検知する事で観測する装置だ。浜松ホトニクス特製の光電子増倍管は、微弱な光を1000万倍増幅し電気信号へ変換する。その検出精度は月に置いた懐中電灯の光を捕らえられるとのことだ。特記すべき展示物はなく再訪の必要はなさそうだ。
 
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そのまま越中東街道神通川沿いに下った。スノーシェッドやトンネルが多く豪雪地帯を思い起こす。自転車向きのコースではない。早めの昼食は北陸民定番のソウルフード8番ラーメンの塩バターラーメンとギョーザだ。失った電解質を補給した。平野部はいつもの湿度の高い夏の空が広がっており富山自慢の3000m峰は全く見えなかった。最後に片山津総湯の温泉で疲れを癒やし最高のライドをシメた。
 
 

シェアバイクTel-O-Funでテルアビブ・ビーチ散走 (190703)

2019.07.03

 

時差ボケの眠気まなこのまま地中海の風に吹かれテルアビブ・ビーチのサイクリングコースを流した。ふと見覚えのある画風の落書きを見つけた。

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テルアビブビーチのサイクリングコースは開放感あふれる

少年が大空の覇者F15イーグルを風船のように引っ張り楽しそうに駆け回っている。国籍識別標はイスラエル航空宇宙軍の六芒星ではなく五芒星だ。なんだかいろいろめんどくさそうだなぁ。

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バンクシー作品とされる画

気になったのでとりあえずカメラに収め調べてみるとバンクシー作品とうわさされている。

遠く晴れ渡る中東の空の下、クソ重たく遅いドイツ国鉄仕様のママチャリを必死に漕ぎながらフィットネスバイクとして考えると意外と悪くないなという新たな発見があった 。 

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遠くに見えるのがイスラエル4000年の歴史、ヤッファ港だ

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ヤッファ港にて

「早起きは三文の徳」という言葉は現地にあるんだろうかと一瞬思ったが朝っぱらからギラギラと照りつけ始めた太陽にそんなことはすぐにどうでも良くなった。

 


【おすすめルート】

ヤーコン・パーク〜テルアビブ・ビーチ〜ヤッファ港

自転車を借りたらまず海へ向かう。突き当たりがテルアビブ・ビーチ、海を左手に北に向かうとヤーコン川河口到着。川ぞいにサイクリングコースが整備されている。公園で折り返す。今度は海を右手に南下、遠くに小さな岩場の丘が見えてくる。そこが4000年の歴史を持つヤッファ港だ

 https://www.strava.com/routes/21508829

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ヤーコン川沿いのサイクリングコース

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イスラエル三人娘

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いつか行きたいもんだなぁ

【旅のメモ】

テルアビブのシェアバイクtel-o-fun
https://www.tel-o-fun.co.il/en/


オススメ日本語サイト

ameblo.jp

外国でクレジットカードを使うのはちょっと不安だが、バイクシェアに関しては問題なかった。

実際に利用してみると

・レンタル端末クレジットカード読まない場合ある。2〜3枚持っていくと安心。
根気よく何回か試してみると読める場合がある。どうしてもダメな場合は近くのレンタルステーションへ移動(サポーセンターに電話しても解決しない)

・整備状態が悪いのも多く借りる前に自転車をよく確認する。タイヤの空気圧。ブレーキを握ってみる。サドルが前後逆になっているのは乗れないことを知らせる合図

・バイクシェアなので一回の貸し出し時間が長くなるほど割高になる。返却は簡単だが、再度良い状態の自転車を見つけるための時間ロスがあるかもしれない。3時間程度を予定していれば、あえて借りっぱなしもあり

・借りられるバイクは日本のママチャリレベル。ほんとチョイ乗り用だ。重いし進まない。これで郊外へ出たりロングライドは無理だろう

・慣れない右側通行にいつも以上に慎重に