銀輪日報

本と自転車旅とB級グルメ

台風上陸前に駆け抜けた紀伊半島ドライブ旅

ちょっとフンパツして、行けるうちに行ってみようと紀伊半島ドライブを決行。約900キロの自動車旅だ。デイワンのメインイベントは熊野川町の瀞峡めぐりクルーズだ。

未完の紀勢自動車道は対面式でトンネル区間が多い山間部を走るので結構疲れるし、見どころはない。FMラジオは条件よくてNHKしか入らないという未開の土地だ

とりあえず高速道路の終点の熊野着はお昼前。たまたま見つけた割りと当たりのピザ屋でランチして、本日の込み具合とか予約状況を聞いてみようと瀞峡めぐりの運営会社に電話してみたところ、先日の雨で川が増水のため運行中止だって。お~!電話してみてよかった。ヨユーのプランB、那智の滝へ。日本一の落差133メートルの滝はお見事。涼しゅうございます。確かに観光客は多めではございますが、市街化区域から遠すぎて程よい込具合。いい感じだわ

そして世界遺産熊野古道をちょっと散策。まぁ昔の道だよね。中山道妻籠宿とか馬籠宿とか石畳のそんな感じ。マーケティング上手だわ

猛暑の中ヘロヘロなので御浜町にあるフェアフィールドバイマリオットに早々にチェックイン。おお、なんか造りアメリカンスタイル。よお知らんけど。シャワーを浴びて清潔なベッドに飛び込んだ。貸出している輪行バックにいれれば部屋への持ち込みいいよ。って案内があるくらい人気サイクリング宿なんだろうか

翌朝は熊野古道七里御浜からありがたやと朝日を拝む。景勝地ではございますが正直冬の湘南海岸が一番やな。ディスるわけじゃないんだけどね。まぁ、足を運んで見るというのは大事だわ

今日も暑くなりそうだ。本州最南端の潮岬へ向かう。海沿いの国道41号は幹線道路で交通量多め。ブルーペイントの自転車通行帯の設定があるけど、ちょっと無理ゲー。爽やかな南風に吹かれて海沿いをのんびりサイクリングするって感じじゃない。オラオラ系ミニバンとかトラックがかっ飛ぶ二桁国道のクオリティだ。割とデスロード


本州最南端の潮岬観光タワーは閑古鳥鳴く昭和レトロの観光施設って感じで逆に新鮮。開放感あふれる海の眺めはいいもんですなぁ

近くのトルコ記念館なるもんへ寄ってみた。まったく予備知識なくググって見つけたんで行ってみたんだけど、この辺でオスマン・トルコ帝国の軍艦が台風の中座礁して600人くらい亡くなってしまう大惨事が起こり村人が総出で救出にあったんだって。んで、その恩返しとばかりにトルコ政府はイラン・イラク戦争のときに法人救出の飛行機を飛ばしてくれたんだって。なんか、情けは人の為ならずってことばを想起したよ

よーく解説をよんでみると、この軍艦はポンコツで本国でも日本行くの無理だぜ。と言われてたんだけどメンテするから頼むわとゴリ押しされたワケ。で、案の定、スエズ運河で2回も座礁。その後イスラム教国の宗主国としてあちこちの寄港先で大歓迎をうけるが、燃料足りずシンガポールで足止めされ、本国からの送金を待つというような割とグダグタな運営。で、なんとか横浜について外交の仕事こなしてさて、帰るべ。と思ったら台風。日本側から無理すんなよと言われながらも強行突破を図るが案の定進退窮まり、台風の中午後9時に座礁。目と鼻の先に座礁した岩が見えるんだけど、台風の中、夜に突破は無理ゲーってことがひと目でわかる。むちゃしすぎその後もオスマン帝国はパッとせず1922年に滅亡。とはいえ、原子炉3基が絶賛メルトダウン中の我が国もあまり人のこと言えんよな

訪問するまではまったく知らなかったことを知るというのは旅の醍醐味だわ。


本日の宿、ホテル三楽荘へ。ピークシーズンだけに結構いいお値段いたします。例によってレビューやらさんざんチェックして慎重に選んだ宿だが、昭和レトロ感満載。部屋は若干カビ臭い和室。うぅ。ホテルはやっぱマリオットというブランド価値を認識したよ

畳の部屋に和室、テーブルに座椅子に、座布団とどうでもいいようなモナカ。うーむ、失敗。落ち着かね。まぁ周辺のホテルもバブル期にバカでかい戦艦大和のような旅館を作りまくったちょっと寂れた熱海って感じ。オレコテコテの日本人やけど、和室ってもうあかんわ。床に座るとか布団しいて寝るのが疲れる。生活習慣は変わるもんだね


ディスリー。明日には台風がくるということで曇り空。逆に過ごしやすいわ。昨日は晴れてたけど眼の前の白良浜で泳ぐことはなく、なんか夏ってもう楽しめなくなったとおもったよ。9月下旬のちょっと過ごしやすくなったときに波打ち際を散策する程度で十分なのかな

チェックアウトして家路へ。和歌山って山ばっか。サイクリングで紀伊半島を回るっていうのも将来やりたいことリストにあって電車とか宿泊場所とかフィージビリティスタディしてたんだけど、優先度をぐっと下げた。まぁ、ぶっちゃけ行かなくてもいいレベル。その理由は、メインは国道41号で交通量多い。山がちでアップダウン多め。リンコーが不便。もしどうしてもこのエリア攻めたくなったら少なくとも酷道425(しにごー)を攻略してからだな


帰り道は渋滞があまりなく割と順調にすすんで、思いつきで11時前に道頓堀でお好み焼きいただく。バカでかいスーツケースひきづった東アジアからの観光客がわんさかいらっしゃって活気あるね。財布の紐緩めて爆買いヨロシク

帰りしな、近くのイオンモールによって台風7号にそなえて引きこもり用の酒をゲット。なんとか雨が降り出す前にレンタカーを返し終わった。翌朝和歌山に上陸した台風のニュースと横殴りの雨が振り付ける窓の外を見ながら一日ズレてたら随分印象変わったんだろうなぁとヨユーかまして夏の旅を振り返った