銀輪日報

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6月18日の演説、パリ凱旋門 (191130)

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革命家気取りに反逆者、厄介者や半端モン、社会や組織になんだか馴染めずいつも冷飯を食らう抵抗勢力の聖地、凱旋門。ここに僕らの大将、ドゴール様の6月18日のラジオ演説のプレートが埋め込まれている。

 

曰く、「政府のお偉いサン達はドイツの圧倒的な機械化師団に蹴散らされ降参しちまった。

 

本当に負けちまったのか?希望は消えたのか?もうどうにもならんのか?

 

そんなことは絶対ねえ。

 

俺を信じろ。本当のことを教えてやる。フランスはなにも失っちゃいねえ。いつの日かひっくり返して勝利を勝ち取るのだ。

 

俺たちはひとりぼっちじゃない。バックに大英帝国がついている。そして闘いを続けるのだ。

 

この戦争は若干ツイていないフランスだけの戦争じゃない。世界大戦なのだ。

 

ちょっとしたドジや困難は屁でもないぜ。

 

俺、ドゴールは今ロンドンにいるから武器があろうともなかろうとも志ざしある奴を歓迎するぜ。

 

この先どうなろうともレジスタンスは消えちゃいけないし、そして消えることはないのだ。

 

明日もロンドンのBBCラジオからお送りするぜ。ヨロシク」

 

この放送の4日前にドイツ軍がパリ入城。休戦を申し込んだ。誰もがドイツの勝利を信じる中での演説。当然誰も聞いていなかったし、録音すらされていない。

 

その言葉の通り4年後パリ解放を果たしたドゴール様の記念すべきこの演説は世界記憶遺産となった。