突然の単独故障
僕のゲーミングPCガレリアXF(2017)が使用中にいきなりプツンと電源が落ちた。なんや?配線を確認しスイッチオンオフしてもうんともすんとも言わない。内部を観察するとマザーボードのLEDも消灯している。ヤマ感でこれは電源ユニットが故障かな。載せ替えて検証できる予備機がないからやってみないとよう分からん
例によって散々悩んだ挙げ句、ヨイショ記事につられて評判の良さそうなコルセア製CX550Mをポチる。サクッと載せ替え起動に成功!
こいつをポチった
Corsair CX550M 80PLUS BRONZE認定 PC電源ユニット PS627 CP-9020102-JP
- 発売日: 2016/04/02
- メディア: Personal Computers
適正な電源容量とは?
いよいよ分解してみた
PCの再起動に成功し安心したところで要らなくなった標準装備のAcBel社製電源をカッコよく言うとティアダウン、もしくはリバースエンジニアリング、VAVE (価値分析と価値工学) を実施した。平たく申し上げるとヒマだから捨てる前にぶっ壊してみた
ネットでは賛否両論の電源メーカーだ。僕の場合、導入から2年半で故障。せっかくだから僕も調べてみよう
Acbel社会社概要
まずはお前たち何者?ここから始めたい。会社概要を調べてみた。なかなか立派な会社だ。僕もぜひ入社してみたい。門前払いだろうけど
AcBel Polytech Inc 台湾証券取引所上場
設立1981年
従業員9000人
時価総額450億円
売上高680億円
研究開発投資42億円 (売上高6.1%)
ブルームバーグでの会社概要
https://www.bloomberg.com/profile/company/6282:TT
分解観察
いよいよここからが本題。まずは外観観察
500W電源なのに品名はiPower85 550と紛らわしい
ファンとケースを外した状態。ホコリだらけできったねー!こりゃ壊れても文句言いづらいなぁ
左下の黄色で囲んだ部分が入力側、整流回路だね。オレンジがスイッチングと制御回路部分。青が二次側の整流・平滑回路で出力側だね
当たり前だけどお決まりの回路配置という感じだね。ATX電源は枯れた技術だしね。エンジンは信頼性が重要だからそれでいいんだけど。ご家庭で使うにはF1サーキットで太く短くとんがるピーキーなフェラーリエンジンより、世界中のどんな環境でも活躍するホンダスーパーカブの頑丈で枯れたエンジンのほうがいいよね
ハンダ面も観察。なかなかきれいに仕上がっているぞ。好印象だ!さすが電子立国の台湾だ
多分ヒューズが飛んだのかな?あとで見てみよう。交換前提としていないコスト重視の直付けだ。ま、このローエンドのATX電源をヒューズ交換して使う酔狂なやつもいないからこれでいいよね
皮膜を外すとセラミック管ヒューズが出てきた。メーカー不明。切れてるかどうか観察ではわからない。テスターないし
ぶち破って内部観察、溶断痕はなさそうだがこの状況ではなんとも言えないなぁ
直付けの出力ケーブルをぶった切って部品配置を観察する。基板は低コストの紙フェノールだね。見た感じレイアウトはキレイにまとまっているなぁ
ケースへはビス3点ドメ
電源の寿命を左右する冷却ファンと電解コンデンサは?
じゃ、有寿命部品のファンと電解コンデンサを見てみよう。まずファン。YaTe Loon社製、しらんけどAmazonでも出てくるぞ!
www.yateloon.com
軸受は無難にスリーブベアリング、静音性とコストに優れるが寿命がある。今回は問題なかったしね
電解コンデンサメーカーは台湾・中国製
基板からひっぺがえして並べてみた。デカイヤツは、一次側台湾TEAPO製、85℃品。二次側はすべて105℃品、TEAPOとLtec(台)、Aishi(中)の製品だ。Aishiは知らなかったが、1985年創業の中国最大の電コンメーカーとのこと。次のような優良なサイトも参考にしてね