2019.09.21 45km
また3連休に台風だ。トカゲのような無表情の顔で息を殺して通勤地獄をやり過ごした折角の週末なのに冴えねえ。天気も微妙で遠出をためらう。また尾根幹とかのトレーニングコースもお腹いっぱいだしダリい。こんがり焼いた食パンとコーヒーで朝食を取りながら、アンニュイな土曜の朝を過ごした。
僕のチャリは万能街乗りマウンテンバイク。久しぶりに近場をお気楽自転車散歩でもかますか。スマホをポケットに突っ込み、ボトルに水道水を汲んでお気に入りのアシックスのスニーカーをはいておきらくに出かけた。多摩サイをチンタラながし、三沢川へ向かい、まずは地元の隠れた名門、穴澤天神社を参拝する。
営業開始は孝安天皇4年、西暦に換算すると紀元前389年というどエラい由緒正しい神様なのだ。しかも崖下の洞窟の祠からは東京都選定、東京の名湧水の御神水をいただける有り難さだ。
一級河川三沢川を少し下ると鎌倉幕府の北方防衛線、小沢城址だ。その城主は稲毛三郎三成、源頼朝の義弟にあたるお偉いサン。この辺は最前線で鎌倉時代末期1333年、わずか150騎で旗揚げした反政府勢力、新田義貞vs体制派の北条泰家の分倍河原の合戦が行われた。防衛線を破られた政府軍はその戦いからわずか6日後崩壊、滅亡した。
現在は多摩自然遊歩道として整備されその尾根筋をマターリ散策可能だ。素敵なシングルトレイルであるが階段が多くチャリは厳しい。お好きな方はトレランでもオイシイ。
新宿から最も近い里山を堪能した後、二ヶ領用水をたどる。1611年小泉次丈夫の指揮のもと農民たちが力を合わせて完成させた農業用水だ。現在では土木学会選奨土木遺産として認定されている。これまたマターリとした感じで流す。
登戸でプチ・ヒルクライム枡形山へ。これまた鎌倉幕府の要衝だ。その標高84mの頂上には展望台があり、憧れの六本木とか新宿とかを一望できる。澄み渡った冬場はベイブリッジとかレインボーブリッジやスカイツリー、遠く日光男体山、筑波山、富士山も拝める地域ナンバーワンの絶景の展望台だ。
枡形山のある生田緑地には、お約束のデゴイチの屋外展示とか、日本民家園、かわさき宙(そら)と緑の科学館などちょっとした味わい深い見所あり訪問の価値あり。
川崎市立日本民家園
かわさき宙(そら)と緑の科学館
http://www.nature-kawasaki.jp/
サクッとデゴイチを記念写真に収めた後、二ヶ領用水へ戻り久地へ向かう。その先には国登録有形文化財、二ヶ領用水久地円筒分水が鎮座する。
1941年に造成され。当時の最先端技術が投入された定比分水装置だ。これにより地域の村々のいざこざがなくなり地域の平和に貢献した地味な傑作。今も昔も水は戦略資源なのだ。
その後は、なんか最近オサレ成分が多くなったニコタマへ向かう。天に向かってそびえる楽天タワーを拝み、ぼくはそそくさと等々力渓谷へ向かった。国分寺崖線(ハケ)の最南端に位置する約位置キロに渡る23区唯一の渓谷だ。
平安時代には各地から修業者が訪れる霊場として知れ渡った。それなりに渓谷の雰囲気はあり、ツウ好みの南蛮人も多く訪れる東京の隠れた名所だ。とりあえず不動尊をお参りし、名所ゴルフ橋まで散策する。
そして折返し、オサレタウン二子玉駅前でスマホゾンビの群れを蹴散らす。ジャイアントストアから多摩サイ左岸を遡上。兵庫島公園からサッカー場、野球場を過ぎ、TV・映画用の劇用車輌のレンタカー会社マエダオートの旧車達を横目に帰路についた。天気は冴えないが雨が降るわけでもなく、日焼けの心配もなく、自転車乗るには快適な日であった。
株式会社マエダオート
http://www.maeda-auto.com/car/classic/index.html#
ルート
ルートに登戸研究所を入れるともっと充実するぞ