銀輪日報

本と自転車旅とB級グルメ

酷道418 Rail, Dirt, Hike & Dam 77.2営業キロ

可児駅→八百津→時折棚田→中野方→喫茶「あぜ道」でランチ(おすすめ)→ペトログラフ見学→物見岩(標高1090mゼッケー!)→笠置山山頂(1128m)展望なし→大井ダム(1924年~)漢の仕事だなぁ→恵那駅77.2キロ

 

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非電化単線の太多線に揺られる。五月晴れのもと里山風景に伸びる線路が旅情を掻き立てる。2両編成ワンマン運行の汽車の乗客は体育会系高校生男女のみ数人。ま、休日の早朝に電車に乗る用事があるヤツってそんなもんだよね。ググってみると営業係数は200強。つまり100円稼ぐのに200円の経費がかかる赤字路線。潰れたらサイクリングロードにしてくれないかな?乗ってよし、潰れてよし、チャリと鉄道は相性がいい

 

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誰もいない可児駅でのんびりチャリを組み立て7時過ぎに出発。八百津の田舎道を快走し1時間で本日のメインディッシュ、全国有数の激ヤバ酷道として名を馳せる国道418号線の廃道区間へ到着。インスタ映えする定番の道路標識で記念撮影。通行止めなのだが、実態はA型バリケードが一つ置かれているだけ。進んでみるとライトグラベル。100%乗車可能。激ヤバといえどもMTBerにとっては朝飯前、先週の廃道タラガ峠線に比べるとピクニック。ガードレールのないオーバーハングの崖沿いのダートを進む。木曽川渓谷で落ちたり崩落したら多分アウツ

 

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曰く付きの激ヤバ心霊スポット朝鮮トンネルでちょっとビビる。途中でカーブしており出口が見えず真っ暗、カエルが鳴いているし。地形図を取り出し距離を目測300mくらい。大抵のトンネルはその地方有数の心霊スポットと呼ばれる宿命なのだが、出口の見えないトンネルは怖いなぁ。このために持ってきたヘッドマウントLEDライトに灯をともし意を決して突っ込むとコンクリート打ちの路面はフラットで快適。変なコウモリとかに襲われてウイルス移されないよう吠えて威嚇しながら進む。野生に戻った

 

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約7km。30分くらいでゲートにぶつかった。この先は進んでもダメなことは事前調査済み。このエリアは嵩上げ工事で2029年の開業を目指す新丸山ダムに沈む予定だ。今の丸山ダムはわずか47.5m下流に作られる新しいダムに沈む。時代が変わりお前なんかもういらねと全否定されているような切ないダムだ。コロナ禍が終わったらダムカードもらいにいこう


スイッチバックの急登をこなし300mほど上昇。十日神楽の山村へ。岐阜県道353へ入ると山岳ステージの快走路。意外にも自転車乗りはおらず単車乗りがブイブイ言わす。この季節はモーターサイクルがいいなぁ

 

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峠を越えて坂折の棚田へ。正しい日本のふるさとをぼんやりと眺める。中野方(なかのほう)の町へおり超珍しくランチはお店で。喫茶あぜ道。眺めの良いテラス席に陣取りAランチを注文。程なくして大盛りの唐揚げ定食が運ばれてきた瞬間、昨日モリコロパークで愛知県後援、全日本うまいもの祭りでサービスねって言われて大盛りにしてもらったチキン南蛮を食ったことを思い出した。まん延防止等重点措置の発令下、700円の入場料設定でも激混みの大人気イベント。もちろん酒類の提供はバッチリ、しかし第三のビール金麦というところがすべてがチグハグで空回り、滅びゆく日本を象徴しているようでセツナイ


今日も大盛りかよ。頼んでもないのにありがたいんだけどおえっ。でも余裕の完食。小鉢が3つもついて700円の激安。食後にホット?って聞かれてホントはいらないんだけど、雰囲気に負けて思わずハイって注文。グビグビのんでさて行くかと荷物をまとめると食後のお茶が出てきた。隣の席の町内会のおっちゃんととりとめのない会話しお茶を飲み干しようやく再出発


お腹タプタプの状態で笠置山ヒルクライムへ取り付く。若干気持ち悪いが、腹持ちがいい。何よりもパワー復活。持ってきた行動食の消費なし。今度からコンビニ飯はやめ、できるだけちゃんとしたところで食おう


なぜか僕の病んだ心を引きつける笠置山の3回めのペトログラフ。イルガガ、雨を我らにと祈る。アタマのなかのミュージックライブラリから古代日本語でうたわれるという神々の詩のフレーズが浮かんできてヘビーローテーションが始まった。ヒルクライムに全く合わないがひつこくつきまとう。標高1091mの物見岩からは恵那山や中津川市街を見渡せるゼッケー。この場所に中央新幹線が通るのか

 

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せっかくなので笠置山山頂も踏んでおいた。1128mの山頂で記念写真を取るハイカーを見下ろす岩の上にたち僕も記念写真。ややこしいがそういうこと。展望はなく、期待していた中央・南アルプス御嶽山は観測できず。富士見岩を探してみたが踏み跡がクマザサに覆われ発見できず。ただホントに富士山がみえるのか?グーグル先生に聞いても情報なし

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ディスクブレーキをアッツアツに焼きながらダウンヒル。間違えて買ったメタルパッドがブオーンと泣くが熱ダレせず制動力を最後まで維持する。さすが、今度から指名買いしよう。田植え前の素敵な山村の田園風景をはしり、1924年営業開始の大井ダムを眺める。漢の仕事だなァ
恵那駅についてみると後10分で電車が来る。その後は30分後。マッハでチャリをバラシ、輪行バックに詰め込む。約5分。本気だすと早いなぁ。15:31発の名古屋行き快速へ乗車。乗車率5%。それでも中央西線の営業係数は89.6の黒字路線だ。ランチの唐揚げ定食のパワーが残存しておりヨユーの帰宅。近所のスーパーの特売で買い置きしてあったストロングゼロでシメ。営業キロもホドホドにコレくらいのライドが楽しい。てんこ盛りのこのルート定番化決定!