銀輪日報

本と自転車旅とB級グルメ

かがみはら航空宇宙博物館 (200627)

その歴史は大日本帝国陸軍が第二の飛行場として各務原飛行場を開設した1916年(大正6年)に始まった。ちなみに所沢の航空記念公園の前身、陸軍所沢飛行場は1911年に営業開始だ。その後川崎航空機が進出し街は繁栄していった。敗戦前の空襲により街はほぼ壊滅し、その後米軍の接収を経て航空自衛隊岐阜基地を中心として復興、現在では宇宙航空関連の国内生産高の12%(2300億円)を占める飛行機の街だ

 

f:id:trail7:20200628055732j:plain

派手な展示物はないが、日本の航空機開発の歴史を紐解くように実験機が多めに展示されている。宇宙関連もパネル・模型が中心だがエンジン、ロケット開発の歴史、ISSまで卒なく網羅している博物館の優等生だ。よく考えてみると、航空業界のサグラダファミリア、もしくは永遠に未完の横浜駅、日本のエリートたちが必死こいて頑張ってもグダグダのミツビシ・スペースジェットをみるに戦後は日本の航空技術は全く地味な基礎研究どまりで技術の継承って大切なんだなぁとシミジミした

 

f:id:trail7:20200628055817j:plain

ヘリの実物大モックアップ

地味に注目すべきは2020年末の帰還を目指して地球に向かっているはやぶさ2号の実物大模型展示だ。皆さん頑張って無事帰還しますようにと静かに手を合わせた

 

f:id:trail7:20200628055802j:plain



f:id:trail7:20200628055915j:plain

 

当館の目玉展示、陸軍三式戦闘機二型「飛燕」の現存機。1941年から終戦まで3000機が生産された各務原の特産品だ。もう一機は太平洋戦争の初戦を制したゼロ戦の試作機、当地で初飛行した海軍一二式艦上戦闘機

 

f:id:trail7:20200628060018j:plain

ISSの個人用スペース

f:id:trail7:20200628060044j:plain

ISSのトイレ、きついよなぁ

f:id:trail7:20201107121600j:plain

陸軍乙式一型偵察機(サルムソン2A2)1918~1927川崎重工業が仏サルムソン社のライセンス生産で300機が製造された

f:id:trail7:20201107121740j:plain

陸軍三式戦闘機二型飛燕、1941~1945 約3000機が生産された各務原の特産品だ

f:id:trail7:20201107122104j:plain

海軍十二試艦上戦闘機(三菱A6M1)1939。太平洋戦争緒戦の空の覇者ゼロ戦の試作機だ。当地各務原での初飛行から改良を重ね1940に正式採用された。約1万機生産された日本軍を代表する名機

f:id:trail7:20201107122448j:plain

LE-7エンジン 1994 22000馬力の国産エンジン。H-IIロケットの打ち上げに成功した

f:id:trail7:20201107122736j:plain

三菱ハ42エンジン アメリカ本土爆撃を目的としたボーイングB29を凌ぐ巨大機の川崎航空機のキ91遠距離爆撃機への搭載が予定された。戦況の悪化により開発中止。出力2300馬力、空冷星型18気筒が美しい

f:id:trail7:20201107122819j:plain

H-IIロケット 1994 H-IIBロケット 2009 H3ロケット 2014~開発に取り組む

f:id:trail7:20201107123000j:plain

f:id:trail7:20201107123037j:plain

f:id:trail7:20201107123226j:plain

f:id:trail7:20201107123251j:plain

NASA謹製キュリオシティ2011