2016.07.30 65.2km
田んぼと青空と筑波山。シンプルに開放感あふれる廃線跡を利用したサイクリングコースだ。
1918年営業開始した筑波鉄道、茨城県を牛耳る名門関東鉄道グループの本家筋。筑波山観光のリゾートトレインとして一世を風靡したがモータリゼーションの波に打ち勝てずあっさり分社化され鉄道事業は1987年に廃止、現在では関鉄筑波商事としてゴルフ練習場をほそぼそと経営している。
その廃線跡が、つくばりんりんロードだ。ギラギラと照りつける太陽に青々とした稲の香りを運ぶ熱風。セミがミンミン大合唱するなか、おなざりに駐車されたスズキのベストセラー軽トラ、キャリーに乗ってきた麦わら帽子の老人が草刈機であぜの雑草を綺麗にしている。正しい日本の夏が転がっていた。
一時間半ほどで筑波神社に到着し、そこからズルしてケーブルカーで標高800mの筑波山山頂付近の鞍部、御幸ケ原に降り立った。まずはなんとなく男体山を攻略した。結構荒れたガレガレのアプローチ、そして山頂からの眺望はそれほど開けずなんだかイマイチ。女体山も一応登っておくかとピークを踏んでみるとこちらがホントの筑波山。抜群の眺望に来てよかった。しかも一等三角点のおまけ付き。高尾山よりよっぽどいいぜ。俺様ミシュランガイドに星ななつ刻んでおいた。
下山後は廃線跡らしくフラットで直線的なコースを淡々と土浦をめざし一時間ほどでゴール。そのまま霞ヶ浦総合公園を目指した。
葦の水際の東屋のベンチで一息ついていると、一心不乱に画面を見つめたスマホゾンビやってきた、しかも何組も。お前ら何やっとんじゃ?そんな炎天下で?と思っていたら気づいた。葦の中のポケモンを捕獲しているのか。そのうち捕獲ポイントが近くの樹の下に移動したようだ。
結構ハマるんだろうなぁと思った。たぶん俺が三角点探索にささやかな喜びを見つけることと同じなんだろうなぁ。国民宿舎水郷の霞浦の湯でひと風呂浴びてさっぱりしたところで帰路についた。